「ユイカ」
返事はない。だがそこにいるのは判った。
「死ぬってどういうこと」
判っているなら教えて。
「どんなに会いたくても、二度と会えないってことだよ」
ロードリーという人を食らう異形がいる。彼らに対抗できる可能性を持つ少年少女は、ダーヴィス学院に強制的に集められ、戦う術を学ばされるが、英雄の末裔である少女・カイは、入学したその日にロードリーに襲われ、別の世界の住人である魔人の召喚と契約に成功して……というお話。
面白かった。怖いと思いながらも、対抗できる唯一の生徒ということで、初めは弾いていた彼女が立ち向かう決意をして行く様と、彼女を支える周囲の人たちが素敵です。
戦いを経るごとにカイと唯香の距離が近くなっていく様や、カイを見て、戦う力がないなら他の事で支えようと頑張る男の子がいいんだなー。一方通行じゃない思いが素敵に描かれてて、読んでるこちらが嬉しくなるものがあります。
世界の、特にロードリーの話は、まだ全面的に見えてはいませんが、忘れ去られた百年に何があったのかってところのようですね。次の巻のタイトルが「天使と零年」なので、そのあたりで見えてくるんだと思います。
最後に意外なところへたどり着きましたが、いったいどうなるんだろう。自覚した思いを胸に、世界にどう立ち向かっていくのか。全三巻のシリーズになるとのことで、続きが楽しみです。
天使から百年 魔人と主人と廃棄物 (富士見ファンタジア文庫)
野梨原 花南
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