「ハンデ?ハンデってなんですか?助けてもらって恋をするんですか?蜜は好きな人の名前を間違えずに呼びたいだけです。そんなことも一人でできないで―」
ぐっとのどの奥をつまらせる音。
「どうやってこのさき恋愛すればいいんですかあ!」
淡谷家の双子・姉の舞姫と弟の雪国が、お互い入れ替わって学校へ通ったら、というシリーズの第七弾。生徒会選挙を迎えるということは、入れ替わりの終わりが近い。でもこのまま終わって良いのか……と雪国が悩み、舞姫が動き出すお話。
これはまた一気に加速してきたなあ。入れ替わりに終わりが見えてきたと思ったら、すれ違いが大きくなってきちゃうとは……
雪国としてはラストチャンスである選挙後の校内舞踏会なので、いろいろ頑張ってたけど、蜜は蜜で悩み事があって。
悩んでることは分かっても、何に悩んでるかわからず、ただただ側にいることしかできない雪国をいじらしく思いつつ、もっと押しちゃえばいいのにと何度思ったことか。まあ、そこで押せないから雪国なんだけど。臆病というよりかは優しさなんだろうなあ。
一方、雪国と蜜の話を知った舞姫は、弟のために一肌脱いだわけですが、なんだろう、この格好よさは。無意識なモテオーラにやられそうになったのは僕だけじゃないはず。 ただ、うまくいきすぎると不安に思ってしまうのは……後ろめたさがあるからなんだろうなあ。このあたり、芝目が自分を重ねてしまう気持ちがよく分かりました。彼の恋はどうなるんだろう……というのも、個人的には大きな関心事です。
悩み事って人に相談しにくい場合があるけれど、特に今回はなあ。迷うが故に元気がなくなる蜜が、だんだんと自分だけしか見えなくなっていくあたり辛かったけど、そこを包み込んだ姉たる蝶間林さんが素敵だった。彼女のような人に出会えたのは、蜜にとって大きなことだと、そう思いました。
それにしても、ラストチャンスがこんな形になるとは思わなかった。迷ってる間はどうしたって弱くなるから仕方ないとは思うけど、見てくれている人がいることに気づいてくれたらと思います。
大きな溝と、別の角度からやってきた恋が、今後どう絡み合っていくのか。続きが気になって仕方ありません。
SH@PPLE―しゃっぷる―(7) (富士見ファンタジア文庫)
竹岡 葉月
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