Home > ライトノベル > [手島史詞] 影執事マルクの迎撃

[手島史詞] 影執事マルクの迎撃

「この街になくなられると、せっかくお嬢様に買っていただいたメガネもなくなってしまいます。私がお嬢様の足になります。ですから、私の目になっていただけませんか?」
エルミナは驚いたように瞬きをし、それから幽かに表情を和らげたように見えた。
「……君が私の隣に傅くのなら」

精霊に対価を捧げ、異能の力を手に入れた契約者たるお嬢様のエルミナと執事・マルクが繰り広げるコミカルなシリーズの第二弾。今回は、契約の対価が還ってくるという噂をかぎつけた契約者たちが、エルミナの屋敷へとやってきて、というお話。

やばいなあ。エルミナが可愛いですよ。無表情で何考えているのかわからないのに、マルクのことは気にしてる様子にニヤリとしてしまいます。一緒に出かけたとき、マルクが(情報収集のために)美人さんと話をしていたらちょっとムクれて、マルクに似合うメガネを選んで上げたときには上機嫌になって。

執事として、あるいは雇い主としてといった建前で先に進もうとしないようですが、相手を傷つけられたときの激怒模様からしたら、どれだけ大切にしてるかはわかるってもんです。この二人の関係がほんといいんだなあ。

今回新たにやってきた刺客は、かなりの強者でしたが、何気にアイシャはかなり強いことがわかりました。いや、知ってたけど、あれほどまでとはなあ。マルクよりもふつうに強いですよね。怒らせないようにしないと。

強いと言えば、最強クラスかと思われたエミリアにも弱点があったことは意外でしたが、これもまた彼女の秘密にまつわるものがあったんですね。普通の女の子としての暮らしを思ってしまうところは、やるせないものがありましたが、そのおかげで出会えた人がいるってことも忘れてないところがエミリアのいいところですよね。
彼女が半身とも言うべき人を思って歌うシーンは、その思いと言葉が胸に響いて、沁みいるものがありました。

いやあ、おもしろかった。戦うことはあれど、契約者と言えども人であることに代わりはなく、傷ついた心を癒すことで、自分の居場所を思い出していく展開は、心温まるものがありました。こうやって仲間が増えていくのは嬉しいですね。
危険な輩が、エミリアに対して手を伸ばしてこようとしてますが、この仲間がいれば大丈夫だと、そう信じてます。

影執事マルクの迎撃 (富士見ファンタジア文庫) - 手島 史詞

影執事マルクの迎撃 (富士見ファンタジア文庫)
手島 史詞

富士見書房(文庫)
Amazon | bk1


関連エントリー
[手島史詞] [富士見ファンタジア文庫] [ライトノベル]

Home > ライトノベル > [手島史詞] 影執事マルクの迎撃

Trackback:0

TrackBack URL for this entry
http://www.booklines.net/mt/mt-tb-t.cgi/2865
Listed below are links to weblogs that reference
[手島史詞] 影執事マルクの迎撃 from booklines.net

Comment:0

Comment Form
Remember personal info

Home > ライトノベル > [手島史詞] 影執事マルクの迎撃

Search
お気に入り

異形の王子と毒を吐く少女の恋の物語

4048700588

他人を寄せつけぬ毒を載せた言葉を吐いていた少女が、王子と伝承と出会ったことで、信じる思いを紡ぐようになる、その祈るような思いに涙しました。懐かしき人たちとの再会もまた素敵。→感想


それは血の繋がらない家族の物語。

4048700480

大きな山や谷があるようなお話しではないんだけれど、クセのある七人のきょうだいが共に暮らすその家には、じんわり温かい家庭がありました。それぞれ抱えているものはあるけれど、この家族ならきっと支え合いながら乗り越えてくれると信じてる→感想


それは「夢利き」が語る人の夢の物語。

夢の上(1) 翠輝晶・蒼輝晶 多崎礼

最高傑作級!辛くとも好きな人と共に歩める幸せ、あるいは人の夢に乗る幸せと切なさ。独立しながら、リンクする物語は、温かさに、人を想う気持ちに満ちあふれて、胸が熱くなる。人が人と出会うことの素晴らしさは、時に眩しくもあり、切なくもなるんだなと思いました。→感想


江戸時代。新たな暦を作る偉業を成し遂げた渋川春海の物語。

天地明察

最高傑作!碁打ちであり、算術家でもある男が、打ちのめされ挫折して挫折して挫折して、でも夢を忘れられず、立ち向かう姿に、どれほど興奮させられたか、泣かされたことか!さりげなく描かれる恋も素晴らしく、読み終わりたくないとこれほど思った作品はありません。 → 感想


左遷された北嶺で隠居生活を堪能しようとした史官ヤエトの前に、皇女が太守としてやってくるお話。

翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)翼の帰る処 下 (3) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-2)

中間管理職的苦労に悩まされるヤエトの姿がとても楽しいですが、それだけじゃなく、北嶺と帝国の歴史的秘密が見えてくる展開に興味を惹かれること請け合い!超オススメです!→上巻感想 / 下巻感想


普通の社会人であるこかげが、異世界の騒動に巻き込まれるお話。

wonder wonderful 上wonder wonderful 下

やさしさで涙する物語でした。あ、もう最高!王宮話やら恋愛要素やらも非常に楽しく、読み進めるにつれてゴロゴロ転がりまわりたくなること必至です!今年一番のオススメ!→感想 上/ 感想 下

なかのひと

Page Top