「……でも」
「ん?」
「………………私のねえさまの方が、格好いい」
大地に嫌われ空に生きる不純物「空獣」から人々を守るため、空を舞う鎧を身にまとい戦う天駆機関の天才少女・駆真。常にクールでうろたえることなく「鉄仮面」の異名を持つ彼女は、実は姪の在紗大好きっ子で……。クールな少女が、愛する姪のために戦うお話です。
周囲の人からはクールで恰好いいと思われている駆真が、実は姪萌えな人だった、というお話に、それほどニヤリとするものを感じなかったのは、ギャップが伝わってこないからかしら?決してつまらないわけじゃないんだけど、キャラクタ的にはいまいちだったりする。
愛する姪の授業参観に参加すべく、休暇を取ろうと思ってたら、なぜかそんな日に限って空獣の襲撃が!とか、なぜか異世界で勇者呼ばわり?とか、地底やら神の試練やら、次々に襲い掛かる困難が待ち受けてて、無茶苦茶だなあとか思いながら、だんだんとノリが楽しくなってくるから不思議です。あれかな、しょっぱなの異世界話で、世界を滅ぼそうとする魔王すら絶句させるオチで、雰囲気がつかめたのかな。
トラブルを乗り越え、一歩一歩、姪の授業参観に近づいて、あとちょっとってところで、最大の難関が待ち受けてるわけですが、ここでこれまでクリアしたトラブルが、すべてプラスになって戻ってくる展開が楽しかったです。
読み終わってみると結構楽しんでる自分がいることに気づきましたが、どうやら駆真の受難の日々は、まだまだ続くみたいですね。在紗の話やお調子もののスナイパーである三谷原の話など、いろいろ気になるものがあるだけに、どういう続きになっていくのか楽しみ。
第20回ファンタジア大賞準入選受賞作。
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