Home > ライトノベル > [木村心一] これはゾンビですか?(1) はい、魔装少女です

[木村心一] これはゾンビですか?(1) はい、魔装少女です

「あたし、悔しいよ!悔しくて悔しくて、悔しいよ!強くなりたい!アユムみたいに、魔装少女にならなくても戦えるようになりたい!」
「……聞いた話によると、思いっきり泣けば強くなるらしいぞ」

巷を騒がす連続殺人犯に殺されてゾンビになった高校生・相川歩が、異世界のバケモノを倒しにやってきた少女戦士ハルナによって、男なのに魔装少女に任命されて、怪物と戦うことになるお話……でいいかな。

いや、でもこれは好きな感じのお話でした。魔装少女やネクロマンサー、吸血忍者など、人間じゃないけど可愛い子が歩の周りに集まってくるんだけど、ラブコメって感じがあまりなくて、なんていうか、家族もの……というと語弊がありそうだけど、雰囲気としてはそんな感じを受けたんですよね。

語り部である歩の軽快な口調は、軽薄に感じることもあるんだけど、ゾンビになったからこそ、平穏な日常を送りたいと思ってのん気に過ごそうとするせいか、包み込むような優しさを感じるんです。

この優しさを感じたからこそ、少女たちも心を開いていったんだろうなあ。はじめは突っ張ってたハルナが、心にたまったものを吐き出すように流した涙のシーンはとても印象的でした。そのあと、ところどころで照れくさそうに見せる笑顔が良かったですよね。

言葉を発しないユーに対しても、始めは責めてしまうものの、苦しみを抱えていることに遅まきながらもに気づき、支える決意をした姿が格好良かったです。
平穏に暮らしたいといいながら、家に少女たちが共にいると、ホッとするようになっていくって、いいですね。

その間、魔装少女となって、バケモノとの戦いを繰り広げたりしてたんですが、まあそれはどちらかというとおまけかな(僕の中では)。おまけにしちゃ戦いのシーンはおおいけれど、基本ゾンビなんで死なないから、苦戦はあっても負けないし。

とはいえ、そもそも歩がゾンビとなった原因である連続殺人犯を見つけたら……という最後の戦いは面白かったかな。仲間がいるからこそ切り抜けられるってのは、熱いですよね。

最後にラスボスを逃して続きへ……というのは、興ざめなんだけど(あれで逃すか普通?)、ま、このコミカルでちょっと暖かい雰囲気の物語の続きを読めるのはうれしいので良いか。楽しみにしていたいと思います。

第20回ファンタジア大賞佳作受賞作。

これはゾンビですか?1  はい、魔装少女です (富士見ファンタジア文庫) - 木村 心一

これはゾンビですか?1 はい、魔装少女です (富士見ファンタジア文庫)
木村 心一

富士見書房(文庫)
Amazon | bk1


関連エントリー
[木村心一] [富士見ファンタジア文庫] [ライトノベル]

Home > ライトノベル > [木村心一] これはゾンビですか?(1) はい、魔装少女です

Trackback:0

TrackBack URL for this entry
http://www.booklines.net/mt/mt-tb-t.cgi/2873
Listed below are links to weblogs that reference
[木村心一] これはゾンビですか?(1) はい、魔装少女です from booklines.net

Comment:0

Comment Form
Remember personal info

Home > ライトノベル > [木村心一] これはゾンビですか?(1) はい、魔装少女です

Search
お気に入り

超能力者との恋と青春!

超能力者のいた夏 (メディアワークス文庫) - 寺本 耕也

超能力者といっても何が変わるわけじゃない。ちょっぴり驚くことも多いけれど、寮生活を共にするうちに打ち解けあう姿がすばらしかった。みんな魅力的でこんな寮に住んでみたいと、そう思える青春ものでした。→感想


糖度パネエ!

悪魔のような花婿 (コバルト文庫) - 松田 志乃ぶ

悪魔伯爵と呼ばれた男に嫁入りした泣き虫姫の新婚ライフ。可愛らしくていじらしくて気恥ずかしくてニヤニヤして、喧嘩すら微笑ましい。読んでて砂を吐きそうになるぐらい甘いやり取りばかりだけど、羨ましくて楽しくて続きが読みたい。大好き。 → 感想


青春の下校ライフ!

484013250X484013426X

男一人に女の子三人で下校する。ただそれだけのお話なのに、楽しんでる様子が伝わってきてほっこり温かい。毎日一緒にいるのに、ひょんなことから意外な素顔を見て……みたいなのはいいですね。ほんのりある恋愛要素もニヤニヤです。→ 一巻感想 / 二巻感想


江戸時代。新たな暦を作る偉業を成し遂げた渋川春海の物語。

天地明察

最高傑作!碁打ちであり、算術家でもある男が、打ちのめされ挫折して挫折して挫折して、でも夢を忘れられず、立ち向かう姿に、どれほど興奮させられたか、泣かされたことか!さりげなく描かれる恋も素晴らしく、読み終わりたくないとこれほど思った作品はありません。 → 感想


左遷された北嶺で隠居生活を堪能しようとした史官ヤエトの前に、皇女が太守としてやってくるお話。

翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)翼の帰る処 下 (3) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-2)

中間管理職的苦労に悩まされるヤエトの姿がとても楽しいですが、それだけじゃなく、北嶺と帝国の歴史的秘密が見えてくる展開に興味を惹かれること請け合い!超オススメです!→上巻感想 / 下巻感想


普通の社会人であるこかげが、異世界の騒動に巻き込まれるお話。

wonder wonderful 上wonder wonderful 下

やさしさで涙する物語でした。あ、もう最高!王宮話やら恋愛要素やらも非常に楽しく、読み進めるにつれてゴロゴロ転がりまわりたくなること必至です!今年一番のオススメ!→感想 上/ 感想 下

なかのひと

Page Top