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[鏡貴也] いつか天魔の黒ウサギ(2) <月>が昇る昼休み

『サイトヒメアを飼うの、やめたほうがいいよ、兄さん。愚かな兄さんにはたぶん、あの狂った魔女は手に負えない……と言ってもまあ、聞いてくれないだろうから、もし、自分の分をわきまえずにあの女を飼うつもりなら、一つだけ忠告してあげよう。『月』からの侵蝕にだけ、気を付けて……』

呪いにより、十五分以内に七回死なない限り生きている大兎と、彼に呪いをかけた最古の魔術師・サイトヒメアが繰り広げる学園リバース・ファンタジーの第二弾。今回は、死んだはずの男から「月の侵蝕に気をつけて」という伝言が迷い込んできて、そして紅い月が昇り、紅い雨が降ってくる……というお話。

おお、一気に話が動いてきましたね。
初めはちょっとラブコメってるかと思いきや、生徒を飲み込む蛇が現れて、それが倒されたはずの男の使役するものってんだから、月光もキレるわけだ。キレながらも冷静なところは彼らしいですが、スペルエラーすら効かないって、レベル高いよ。ラスボスちっくなのに、これが使役されてるってんだから、後ろにいるやつはどれだけ強いんだか。

大兎の方は、ヒメアのラブラブっぷりに当たりつつ、戦いに身を投じてましたが、今度は側にいるという決意を胸にしていたのに、やってくる敵があまりにも強大で、ヒメアから離れようとするあたりは、辛いものがありました。しかもヒメアの身に降り懸かっていることは、自分が引き起こしてるようなものですからね。

九年前と同じことを繰り返すのかと悔やむ姿は、あまりにも苦いものがありましたけど、決して逃げず、諦めず、一人でダメならふたりで乗り越えようとする姿が良かったです。足掻くと言われてもいい、ただ一緒に生きていきたいと思う気持ちが、二人を包んでいるようで、暖かい気持ちになりました。

とはいえ、月光にしろ大兎にしろ、目の前には大いなる敵がいるわけで。いったいどうなるんだろう。勝てるようには思えないんですけどねぇ……

いつか天魔の黒ウサギ2  《月》が昇る昼休み (富士見ファンタジア文庫) - 鏡 貴也

いつか天魔の黒ウサギ2 《月》が昇る昼休み (富士見ファンタジア文庫)
鏡 貴也

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