「死の間際に目覚める性別を超えた恋……これこそ、真実の愛だとボクは思います!」
「なんでサラッと性別超えたんだよ!深夏と俺はノーマルだよ!っていうかお前の意見は全然参考にならねぇよ!」
「杉崎君。イジメ、かっこわるい!」
「イジメじゃねえ!ツッコミだよ!」
「そう……イジメって、そういうものだよね。よく分かるよ……。やってる方は、それと自覚しないから恐ろしいんだよね……」
「ええっ!?俺悪いの!?今の俺悪いの!?」
美少女四人とハーレムを目論む鍵が、生徒会室で繰り広げる「小説四コマ」なラブコメディの短編集……というか、いつも短編ですよね。むしろ番外編というべきでしょうか。いつもどおりの楽しき生徒会室での話だけでなく、知弦さんが語り手になったり、杉崎のクラス・二年B組のお話があったりと、生徒会室以外の場所でも、わいわいやってくれるお話です。ま、ノリはいつものとおりですけど。
何といっても楽しかったのは、「二年B組の一存」でしょう!男の転校生がやってきて、というお話から始まるんですが、名前が何と中目黒くん!真冬BL作品で、杉崎のお相手役と同じ名前だっていうんだから、真冬のみならず、生徒会メンバーが思わず反応してしまうところが笑えます。
しかも、何の気なしの杉崎の行動に、中目黒君がどんどん好感度をあげていくんだから、もう!
中目黒君だけでなく、クラスメイトであるスペース姉弟も面白かった。顔はいいけど性格悪い巡が、ツンデレしようとして失敗して、杉崎大好き光線をこれでもかと放ってるのに、華麗にスルーされてしまうところが、楽しかった。君はたぶん、杉崎ハーレムに入ることは無いと思うけど、いつまでもそのままでいてください。
杉崎が妹ときゃっきゃと戯れる「杉崎家の一晩」もニヤニヤ笑いが止まらない楽しさでしたが、やっぱり生徒会メンバーのお話は格別だったなあ。杉崎が風邪で休んでしまったので、普段キー君がやってる雑務をみんなでやろう、という「欠ける生徒会」は笑った笑った。みんな杉崎のことが気になってるのに強がってる姿とかもいいけど、「雑務カバン」に何が入っているかで、こんな笑える話が書けるんだから、まったくもって素晴らしい。
ああ、楽しかった。次はどんなお話を持ってきてくれるんでしょうか。おそらくは本編になるだろうから、また生徒会室内でいろいろやってくれるんでしょうね。楽しみです。
生徒会の日常 碧陽学園生徒会黙示録1 (富士見ファンタジア文庫 あ 3-2-1 碧陽学園生徒会黙示録 1)
葵 せきな
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