「よおし。じゃ、初心なリーラ大尉殿に、あたしたちが色々教えてやろうじゃないか」
メイドたちから「きゃー」という歓声。いつもなら滅多に出ない声だ。
「待て、待て待て待て!」なるべく負けないよう叫んだ。
「何を教えるというんだ!?」
「一から十までだよ。あたしの見たところ、こん中じゃ、リーラが一番経験不足だ」
リーラが率いる本物のメイドが働くメイド喫茶に、いつの間にか順応してた夕菜が、リーラをぎゃ分といわせるために敵と手を組む「メイドを追え」が三話と、和樹を手にしたMMM VS 夕菜の抗争を描く「もっとも危険なメイド」と、番外編の「メイドの目」が収録されています。
うーん。夕菜が出てくるとつまらないなあ。和樹のために頑張ろうとする姿は甲斐甲斐しいものがあるものの、手段を選ばず後先考えずに行動する姿が、どうにも楽しめない。「メイドを追え」でのリーラの配下にいることを悔しく思いながら、メイド喫茶で働く姿は悪くなかったのに、敵と手を組んで和樹を危険に晒すんだから、まったく持って困りもの。
MMMとの抗争では、どんだけ悪党なんだと言わんばかりの悪党っぷりで、いっそ清々しく思えるほどでしたが、こんなのがヒロインやってていいのかしら。
とまあいろいろあったものの、番外編の「メイドの目」は素晴らしいものがありました。日本から戻ってきたリーラとセレンが、アキバのお土産を部下たちに見せていたら、なんとリーラの意外な事実が明らかになって……というお話。訓練以外では、やっぱり女の子の集まりなんだねという、かしましい状態になってましたが、いつもはクールなリーラが、部下たちの質問にたじたじになる姿は、ものすごく萌えるものがある。しかも、「何も」知らない状態となったら、そりゃね!
同人誌を片手に実演しようとするあたりにリーラの真面目さを感じますが、からかっていた部下たちが、ドン引きするほどの熱意には、ニヤニヤが止まりませんでした。
ま、どんなときでもリーラが一枚上手ってことですね。
最後の話は楽しかったけど、逆に言うなら最後の話しか面白くなかったので、今までメイドの巻だけは買ってたけど、これもそろそろやめようかなあ。
まぶらほ ~またまたメイドの巻~ (富士見ファンタジア文庫 つ 1-3-5)
築地 俊彦
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