「ああっ、やっぱりそこらも子供なんだっ!」
なんか、イメージ通りの生活だった。会長はぷくっと頬を膨らませる。
「子供じゃないもん!キムチ食べれるもん!」
「その基準が、なんか既に子供です」
「夜更かししたことだってあるよ!お正月とかっ!」
「だから、なんかその価値観が、もう子供なんですって」
「それに、男と女の機微だって分かる年頃だもんっ!」
「ほう。例えば?」
「ええと……。私しか気づいてないと思うけど、上○和也は、朝○南のことが好きだったんじゃないかな」
「誰でも気づくわっ!」
美少女四人とハーレムを目論む鍵が、生徒会室で繰り広げる「小説四コマ」な連作短編ラブコメディの第三弾。よくもまあ、同じ感じで話が進められるものだと思いますが、相変わらず楽しいものを見せてくれます。個人的には、前半は知弦さん、中盤以降は深夏が魅力たっぷりだったかな。
特に知弦さん。「変身する生徒会」で、生徒会がやる寸劇「ガクエンジャー」のキャスティングを決めるとき、誰がレッドをやるか、あの人は何色だろうと迷走する中、知弦さんの色だけは、誰しもが迷わずに即決したところで爆笑しました。そうだよね、知弦さんはその色しかないよねー(今、気づいたが、なぜか知弦だけは「さん」付けになってしまう僕がいる)。
偏見・曲解まみれの新聞部のインタビューが繰り広げられる「取材されるする生徒会」でも、他の生徒会メンバーがタジタジにされていく中、ひとり笑顔の脅迫で乗り切るあたりが、最高でした。ああ、僕はこういう人が大好きなんだなあと気づいて、我ながら困ってしまう。
そうそう。今まで生徒会に関係するお話ばかりが繰り広げられてましたけど、あまり話題になっていなかった学校が始まってから放課後にいたるまで、メンバーは何をやっているのか、という「知られざる生徒会」も面白かったなあ。知弦さんが朝弱いってのは、意外なようでなんとなく想像ついてニヤリとしちゃうし、真冬ちゃんのHAIJINっぷりとクラスでの立ち位置も絶妙で、アカちゃんにいたっては、あまりに子供っぽくって、それがまた似合いすぎて、笑いが止まりません。
ここで、ちょっと杉崎と深夏の関係が見えちゃったりするところが、楽しいですよねー。全員が大好きという杉崎ならでは、ってところかな。
「差し伸べる生徒会」では、深夏がたまに見せる親への不信感みたいなものについて明かされるんですが、ああ、難しい時期にそういうことがあると、やっぱり壁みたいなものはできちゃうんだろうなあってのがありますけど、それを乗り越えていった姉妹愛がよかったです。 いや、ちょっと……と思うところもないわけじゃないんだけど、壁についてはいつかなくなるだろうし、それまではお互い支えあう存在でいられるなら、いいんじゃないかなと思ったしだい。
まあ、そんなこんなで話が進みながらも、やっぱり一番面白いのは、アカちゃんのボケに杉崎がツッコム会話ですよね。怒濤のようにに続くやり取りは、ジャブのように効いてきて、腹筋痛かったです。
あー、楽しかった。
生徒会の三振 碧陽学園生徒会議事録3 (富士見ファンタジア文庫 166-9 碧陽学園生徒会議事録 3)
葵 せきな
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