総合的に優れた人が選ばれる「トップ3」とそれを支える「パートナー」がいるという特徴のある私立御城学園。第十三期の「トップ3」は、御城学園理事長令嬢にして完全無欠のお嬢様・巫城都とパーフェクトジェントルマンな秋月春太はともかくとして、なぜか容姿も頭脳も、ぱっとしない俺、藤倉冬麻が選ばれてるが、そこは気にせず、ともあれ、それぞれのパートナーの八千代ちゃん、カンナ、泉ちゃんを含めた六人で、毎日楽しくやっていた。
そんなある日、学園に一人の美少女が……と思ったら、藤倉冬麻の妹である葉琴が、兄と学園の様子を伺いにやってきた。情けない姿は見せられないと、奮闘する冬麻に、トップ3およびパートナーな面々が、協力してくれたが……
富士見ミステリー文庫で出てた「さよならトロイメライ」が、「放課後トロイメライ」としてファンタジアに移ってきた第一弾。冬麻の妹・葉琴が学園にやってきた、というお話。
トロイメライに触れたのは久しぶりですが、はじめの数ページでノリを思い出しました。ああ、そうだ、この怒涛のごとく流れるような地の文と会話文がトロイメライだ。一番はじめに読んだときは、なんじゃこりゃと思ったんだけど、今ではもう慣れたもの。ところどころに仕込まれてるネタに、クスっという笑いが止まりません。
妹に学園を紹介するという形で物語が進んでいくので、今までのように爆発事件やら婚約者騒動といったハラハラ方面はないですが、いい感じに学園ラブコメになってましたね。妹の「お兄ちゃん好きな人は?」攻撃やら、「お兄ちゃんってどう思います?」攻撃にさらされて、動揺しまくる冬麻や都や八千代がすっごい可愛くて、どうしてくれよう。
いたずら好きな第十二期「トップ3」の長嶺亮平のおかげで、より本音で話してくれたときのシーンとか、ニヤニヤしまくり。とてもよかった。
バレンタイン時期だったので、一応イベントとして、バレンタインレースがあったりするんだけど、いつもどおりおかしく騒いでくれて、ほんと楽しかった。八千代ちゃんとの間にできちゃった溝とかも、しっかり埋めてくれて、うんうん、やっぱりいいよね、このシリーズ。コミカルで温かい気持ちになります。
いやあ、面白かった。
今回は顔見世といった感じのお話に終始してたけど、どうやら次は真霜家の話になるらしいですね。これは大いに楽しみです。
放課後トロイメライ
壱乗寺 かるた
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