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[神坂一] スレイヤーズ 1

「あいつを知っているの?」
「知っていますとも」
僧侶はうなずいた。
「あなたの持っているあるものをつかって、魔王シャブラニグドゥを復活させようとしている男。私の敵です」

「悪人に人権はない」とのたまう自称美少女魔道士リナ=インバースが、趣味と実益を兼ねて盗賊からお宝を奪ったら、その中に、世界の滅亡に関わる秘密の品が隠されていて……。ピンチを助けてくれた剣士ガウリイ=ガブリエフと共に、悪党どもをやっつけていくお話です。

これは楽しいお話でしたねー。

幾ら悪党だからって、お宝を奪うってのは、ヒロインとしてはまずいような気がするんだけど、自分なりの筋は通してて、どちらかというと義賊的な感じなのかな。……いや、意地汚いところもたくさんあるんですけど、そこは目をつぶっておく。
強くて、機転が利いて、ちょっと狡猾なリナと、そんな彼女の正体が分かっているのか分かっていないのかわからないけれど、保護者のように面倒をみるお人好しなガウリイのやり取りが、とても楽しかった。ポンポンと進む会話と展開が小気味良いです。

で、盗んだお宝の「何か」が、魔王シャブラニグドゥの復活に関わるものらしいってことで、追っ手となるゼルガディス率いる連中たちと戦いながら、先へと進んでいくんですが、そんな緊張感とは裏腹に、どこいってもギャグ満載だから楽しいんだ。
囚われの身になったときのヌンサの拷問シーンに、思わず吹き出してしまいましたが、その他にも、「こあら」とか「剣ちょーだい」とか、バカバカしくも、クスっとさせられまくりました。

最後は、ちょっと展開早かったような気もするんだけど、っていうか、リナがすごすぎる気がするんだけど、賢者の石が生み出した悪夢を、ゼルガディスの言葉と、ガウリイの剣と、リナの魔法で、切り抜けたところが良かったです。

いやあ、面白かった。軽く読めるけど、物足りないとかそんなことはなくて、楽しいお話でしたね。
リナとガウリイの関係が、保護者からちょっと変わったような気がしないでもないけど、恋愛状態に発展するのかしら。これからも、二人の旅が続くみたいなので、いろいろ期待しちゃおうっと。
アトラス・シティで何が起こるか楽しみです。

スレイヤーズ 1 - 神坂 一

スレイヤーズ 1
神坂 一

富士見書房(文庫)
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