あと一週間で高校二年生の夏休みが終わってしまうと、ため息をついていたかなめに、宗介が声をかけた。
「それなら、数日間、俺と遠出をしないか」
ふたりで出かけるなんて、心の準備が……とあたふたするものの、ちょっとした冒険と思っていくことにした。
ちょっとした冒険どころか、大冒険になるとも知らずに……
夏休みに宗介に誘われて出かけたら、実はミスリルの任務だったと言うお話。
いつの間にやら、かなめがミスリルに関係するようになってきましたね。ウィスパーズなので、当然かもしれませんが、それ以上にテッサ率いるミスリルの連中が、かなめを大事に思う気持ちが伝わってきました。サプライズなシーンは、自分がかなめだったらくすぐったくなったでしょうね。
出だしこそ平和でコメディであったものの、展開はサスペンス満載。またもやガウルンの手によるテロ。こやつは不死身ですか。
餌におびき寄せられるように動くミスリルの傭兵部隊ですが、ジェットコースターノベルといっても過言ではないでしょう。次から次へと襲い掛かる事態を皆で協力しながら回避していく展開に引き込まれました。
むろん、単なる戦闘モノで終わらないのがフルメタル・パニックのいいところ。かなめのブルーな気持ちと、任務に失敗した宗介のブルーなどなど、題名どおりブルーな気持ちがたっぷり。どちらの気持ちも分かるだけに辛いですね。
今回はクルツがかっこよかったなあ。口調こそおちゃらけているけれど、女性にはやさしいし、諌めるときはしっかりしているし。任務に失敗したことよりも、八つ当たりしてしまったことを怒るなんて、漢ですよね。
テッサの艦長としての行動もかっこよかった。
それでも一番良かったのはやはりラストです。仲違いしてしまったふたりが、初期の作戦目標をこなすシーン。このシーンはもっと見ていたかった、もっと読んでいたかった。そんな気持ちにさせてくれました。
いやあ、青春ってほんといいですね。
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