かなめと宗介が学校でパンの販売をすることになった「すれ違いのホスティリティ」
球技大会をするなら自殺してやるというFAXを受け取ったかなめたちの「大迷惑のスーイサイド」
市内で頻繁に出る痴漢退治に乗り出した宗介が引き起こす騒動「押し売りのフェティッシュ」
恋する美術教師と英語教師の「雄弁なポートレイト」
宗介を怖がらせるための怪談プロジェクト「暗闇のペイシェント」
売り言葉に買い言葉から始まったASを使う大喧嘩「猫と仔猫の R & R」
という6編からなる短編集。
昼休みに学食へ走って行くという経験はないですが、壮絶な争いなんですねぇ。初っ端の「すれ違いのホスティリティ」は、予想通りの展開なのに笑いが止まりませんでした。
笑いが多い短編ですが、読後感がとても素敵なのが「暗闇のペイシェント」と「猫と仔猫の R & R」
どうにかして宗介を怖がらせようとするかなめの頑張りが裏目に出まくるという「暗闇のペイシェント」には笑わされっぱなしなんですが、ちょっとしたことから、かなめが怪我をして、そして……。
青春っていいねぇ、なんて言いたくなるラストでした。
そんな青さと打って変わるのが「猫と仔猫の R & R」。かなめたちではなく、テッサとマオの物語。仲のいい二人がひょんなことから口げんかをして、ASでの戦いにという大騒動へ発展する展開。
今まで AS に乗ったことがなく、運動音痴なテッサということで、はじめは宗介に相手をしてもらうために AS 対決しようとしてるんじゃないか、なんて邪推してしまいましたが、とんでもない。何とかしようと奮闘し、緻密な戦略を立てるんだからたいしたものです。
まあ、対決すると言ってしまったものの、冷静になって考えたら、失敗したなあというな雰囲気を感じさせつつ、それでも意地を張っちゃう姿がとても良かった。友情を感じられたラストに感動。
笑いあり感動ありと、とても素敵な短編集でした。
自慢にならない三冠王?―フルメタル・パニック!
賀東 招二
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