「それじゃあ、シェクティ!オレは決めたぞ!」
「決めたって、何を?」
「シェクティ、オレの嫁になってくれ!城の一つや二つはオレが建ててやるし、美味いもんだって毎日、飽きるほど食わせてやる。なぁ、いいだろう?」
雷神ズラドウラの力を要する少女シェクティの冒険ファンタジーシリーズの第二弾。今回は、シェクティが世間にふれて、少しずつ変化していく中、彼に思いを寄せる者が現れて……というお話。
おお、こういう形で、妖魔と絡んでくるのか。
レマの本性を知ったおかげで、いつになく素直になったシェクティが、だんだんと思いやりをも見せていく姿に、レマならずとも見守りたい気持ちになりますが、まだまだイタズラさかりというか、元気いっぱいに歩んでしまうが故に、とんでもない人に惚れられてしまうから、面白い。
それにいても、食べっぷりに惚れられるってのが、なんともシェクティらしいですね。
好きという感情はいったいどういうものなのか。思いを寄せられて初めて、自覚し始めるものがあるところは、見てるとくすぐったくなるけど、容赦なく追ってくる試練が悲劇を生むからやるせないなあ。
あの場面で、責めたくなるファリィの気持ちはわかるけど、まだ幼いシェクティに言ってはいけないことまで言ってしまったような気がしてなりません。
「白の妖精王」なる存在のおかげで、救われたところがありますが、彼女の心に生まれたものと、妖魔王の息子ダーラの関係が、どんな展開を生み出すのか楽しみです。
雷(いかづち)の娘シェクティ〈2〉黒銀(さびいろ)の公子 (富士見ファンタジア文庫)
嵩峰 龍二
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