「この剣、不良品ではないのか?」
視線のきつい美人に難癖をつけられて、気づけば、半値で剣を売る羽目になってしまった。その後も次々と安値で武器を買われていく。なんと彼女は、武器屋を潰す防具屋として有名な「ジャスティス」の店長だったのだ!
このままではエクスが潰れると悩んだメンバー達は、ひょんなことから彼女の弱みを握って……
『武器屋潰しの防具屋』との戦いを描く「防具屋娘撃退作戦!」、小生意気なケンジが突然素直に?「世界一素直な少年ケンジ」、エクスのメンバーが、恩師の変わりに塾の講師を引き受けたら……「塾講師にジョブチェンジ!?」というエクスでの騒動と、マーガスがプロレンジャースクールで出会った友人たちとの交流を描いた「挑戦のスクール・デイズ」、そして前作となる6巻「ラストスパート・ビギナーズ」のマーガス編とも言うべき「ノース・エンデ・クライシス!」が収録されています。短編であっても相変わらずお馬鹿なことやってるなーというお話は楽しい。
お気に入りは「防具屋娘撃退作戦!」。あの手この手で、客商売の邪魔をしてくる防具屋の看板娘メノリの手腕に追い詰められていったエクスメンバーの起死回生があれかよ!ムチャクチャすぎますが、たしかに恥ずかしい限りなので、脅迫手段としては申し分ない……と思ってたら、やってくれるぜジャン。恋する(というより恋したい)男の妄想に思わず吹き出してしまうものがありました。
いつか、再会できたらすっげー嬉しいんだけど、どうだろね。
エクス話は、登場人物が多すぎて、まるで目立たない人が出てきちゃたりして、いろいろ詰めすぎ感があるところには、残念に思うところもありましたが、一方のマーガスがプロレンジャースクールに通ってという、本編とリンクする物語は、面白かったなあ。
真面目に馬鹿なことをしてたりするんだけど(ドラマチック・ロープに爆笑!)、スクールで出来た友人たちと、時に青春のぶつかり合いもあったりするんだけど、切磋琢磨しながら成長していく姿がいいですね。
ベッケンバウナーの大人気なさにはニヤリニヤリですけど。
で、その友人であるアカネ・サイモンと共に、世界で一番危険な場所、前人未踏領域へと足を踏み入れたのが、「ノース・エンデ・クライシス!」なんですが、なるほどなるほど、マーガスはこんな冒険をして、エクスカリバーをエクス・ガリバーに送るはめになったのかと、経緯が見れてすっきり。
「約束」のために、自分の未来を投げ打つことが出来るってのは、バカだなと思いつつ、そんなマーガスが格好よかったです。
ひょっとしてアカネってば……とか思わなくもないけど、その前に彼女は身分が不詳なのでそっちのが気になるかな。今後マーガスは、スクールの友人たちを手を取り合うことが出来るのか、指名手配はどうなるのか、真の敵とどう対決するのかなどなど、気になることが盛りだくさんなので、最終巻が大いに楽しみです。
七人の武器屋ノース・エンデ・クライシス! (富士見ファンタジア文庫 158-7)
大楽 絢太
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