ここ一ヶ月ほど、続いていた小康状態の終わりが告げられた。カイオンが占領しているもっとも大きい都市、セキレイの攻略に向けて、連合軍は動き始めていた。これが成功すれば、長かった戦争も終わりを告げるだろう。
それぞれが戦争後に思いを馳せながら、クロスナイフ小隊は、極秘任務へと取り掛かったが、迎え撃つカイオン軍は、ディアブロに私怨を抱く雷人シデンが待ち受けていて……
食料プラントを求めて、連合軍とカイオン軍が人型陸戦兵器で争うというお話の第三弾。今回は、戦争を終わらす一手になるかもしれないという作戦<大蛇>を連合軍が掲げて……というお話です。
このシリーズは、読む前から心に痛いものを感じてしまうんですが(設定が切な過ぎる)、今回も初っ端からやってくれます。まさかバレた!?という始まりには、いつ、どういう風に?とドキドキしまくり。ヒバナとアンタレスの間にあることは、わかっていても切なさで心苦しくなり、心苦しいのに、ページをめくる手が止められませんでした。
特に今回は<大蛇>と名づけられた連合の作戦が、戦争を終わらせてくれるかもという期待を見せてくれるだけに、終わったらどうなるのだろうと考えさせられて、余計に切なくなる。
とはいえ、最後の決戦みたいな雰囲気は、仲間の信頼関係が見えて、すっごいよかったですね。いがみ合っていた者たちでさえ、手を取り合えるようになる空気が素敵です。出撃前のアラシの言葉がまた、気持ちを高ぶらせてくれるんですが、そうは簡単にいかないのが戦争ってもんで……。
ヒバリの出来事については、悲しくも予想通りのところでしたが、まさかここで、カイオン軍が入ってくるとは思わなかった。見えていた希望が、困難に、そして絶望にと変わっていく展開がすごすぎ。そこから、さらにひっくり返るんですから、息が詰まるばかりです。
荷電粒子砲の光を見たとき、一瞬、理解不能理解不能って感じで、時が止まったかと思いましたよ。ああ、と力が抜けましたが、その後に、アンタレスたち同様、怒りがこみ上げてきました。上層部は、戦争を数としてしか考えていないのか。
こうなると、自分たちは何のために戦っているか、疑問を持ちたくなりますが、このあたりがどう関わってくるのか興味津々。
いろいろ気になりながらも、ひとまず終わり……と思いきや、なんだあのラストは!いや、手紙まではわからなくもないんですが、会いにくる?いったい誰の思惑が動いているんだろう?ああ、気になる。
そんな引きを見せつつ、次で最終巻とのことです。引き裂かれた恋人たちの物語であるだけに、ハッピーエンドは難しいかもしれないけれど、それでも、何からの温かさは見せてくれると期待して待っていたいと思います。
サイレント・ラヴァーズ 3 (3)
吉村 夜
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- サイレント・ラヴァーズ 3 (3) (富士見ファンタジア文庫 105-14) 作者: 吉村夜 出版社/メーカー: 富士見書房 発売日: 2007/11 ...
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- ジャラル 2007-11-25 (日) 13:46
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今回の作戦ですが、似たような話をガンダムのCGでのOVA『機動戦士ガンダム MSイグルー -1年戦争秘録-』の小説版第一話で読みました(苦笑)。まあ囮というのは、本人達が自分を囮と知らないほうが上手くいくというのは定番ですから。まあカイオンのカップルが再び一緒になれたのが、せめてのも救いかな?
次巻は最終巻だそうですが、今回手紙を送って、再会に向かっている人物はいったい? 楽しみです。 - deltazulu 2007-11-25 (日) 20:22
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ガンダムでもあったんですか!?知りませんでした。たしかに、囮の役目はそうですけど、やらされたほうにしてみればたまったもんじゃないですよね。数としてしか数えられていない兵士たちの悔しさが痛いです。
手紙の話もあるので、次の最終巻が楽しみですね。





