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[神坂一] アビスゲート 1 果て見えぬ淵の畔に

山賊退治に雇われた傭兵集団の一員として、クラウスは叔父のルグナードと共に、山奥へと向かったが、そこでアビスゲート ― 大地が突如陥没し、上にあるすべてを飲み込む海 ― と呼ばれる災厄が襲い掛かってきた。海に飲み込まれるだけではなく、海から異形の生き物が這い出てくるアビスフォームを倒して生き延びるも、数日後、クラウスたちは、再びアビスゲートに遭遇して……

賞金首であるマドックなる傭兵を、生かしたまま捕獲するよう依頼されたクラウスと叔父のルグナード、勝気な傭兵少女アリサのパーティが、旅を続けていたら、行く先々でアビスゲートの災厄に巻き込まれて……というお話です。「海」や海からの異形生物が出てくるものの、展開としては、剣と魔法のよくあるファンタジーですね。
ちょっと物足りない感じがありましたが、これはコミカルものを期待していたからかも。

家族や村を奪われたという過去から、アビスゲートに対して異常な憎しみを露にするクラウスが主人公なんですが、今のところ、ルグナードが何とか抑えてるところがありますが、アビスゲートが出てくると冷静でいられないというのは、大きな問題になりそう。

いつの間にやら、クラウスたちと共に旅する事になってるアリサも不思議な少女ですね。考えてみれば、素性を一切語ってないしなあ。「歌」のことを考えると、何かしらの力を持っている気がしますが、何かしら目的があって、クラウスたちに近づいてきたのかどうか気になるばかり。

行く先々でアビスゲートに遭遇するのはなぜか。という点については、容易に想像つくものですが、敵対する勢力が、なかなかの魅力を見せてくれる……というか見せてくれそうって感じがヒシヒシと伝わってきます。今回はリーダー格の女の子、テーニアが、ひとりで動く姿が目立ちましたが、悪役カルテットって感じのイラストがあるだけに、今後の動き次第で面白くなりそう。

面白くなりそうという点でいったら、悪役方面のリーダーとクラウスの接点が、ほんの少しだけあるってところも気になるんだけど……。今のところ恋愛要素がありませんが、こっち側ではアリサが、あっち側にはテーニアがいるので、期待はしてもいいかしら。ひょっとしたら、BASARAのように、敵対する関係であることを知らぬ間に、テーニア仲を深めていくとか……、なんて勝手な想像をしてしまいますが、さてさてどうなるかしら。

今回のお話だけだと「ふつーに面白い」ってぐらいでしたが、次の巻ではもっと面白くなりそうだなと思わせてくれるものがありましたね。次の巻でどういう展開になっていくか。とても楽しみです。

アビスゲート 1 (1) - 神坂 一

アビスゲート 1 (1)
神坂 一

富士見書房(文庫)
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