マーガスがレンジャースクールへと留学してから十一ヶ月。いまだにエクス・ガリバーは営業を再開していない。エクス再建を目指しながらも、思うようにならず、イラついていたケンジの前に、マーガスから剣が送られてきた。「この剣を、守ってくれ」という手紙と共に。その次の日、マーガスが指名手配されたという知らせが届き……
イッコ姉さんはドラゴンキラーへ転職し、ミニィは学校が忙しくなり、ノン姉さんはダンナの転勤でフランから離れた場所へ行き、ドノヴァンは故郷の村がドラゴンに襲われたとかで帰省してと、それぞれの立場から、バラバラになってしまったエクス・ガリバーの面々の前に、マーガスが聖剣エクスカリバーを送ってきたけど、いったいどういうことか悩んでいたら、騎士警であるノンの旦那さんデクが、マーガスが指名手配されていることを知らせてくれて……という第二部スタートです。完結編でもあります。
今まであまり目立ってなかったケンジが語り手で話が進んでいくんですが、かつてのような七人での行動ができなくなったことをもどかしく思う気持ちはわかりますよね。みんながいないとできないのではなく、みんながいるからこそできるってことを知ってしまったんですから。
他の人たちもきっと、同じような思いはあったんだろうなあ。マーガスが指名手配されたことを信じつつ、でも心揺れてという状態のときに、ケンジの言葉で、吹っ切っていくんですから。バラバラな個性をもった連中が、共犯者と呼ばれようがなんだろうが、まずはマーガスを信じて、真実を探し出すというひとつの目的のために、一丸となる。こういった一体感を味わえるのが、このシリーズの魅力ですよね。ほんとよかったです。
例の通り、例のごとく、武器売りシーンもあるんですが、バカバカしいまでに楽しかったですねー。「今時の看板娘は、分身くらいできないと」ってどんなん!と思いつつ、このノリと勢いは、好きだなあ。いやー、見開きイラストがいいわ。
聖剣には、天空郷アトラへと通じる道があるかもって話があったりしましたが、それが実はエクスカリバーに封印されていた少女ウラヌスの……ってところは、ある意味おとぎ話っぽくて、結構好きだなあ。はじめはちょっと諍い気味だったけど、だんだんとウラヌスとケンジがいい雰囲気を作り上げてたところが、個人的に印象的でした。旅の途中で、二人が他愛も無いことを大切に感じるところとか、すごい良かったです。できれば、ふたりには……と思うけど、さて、どうなるかな。
マーガスを追う特別指揮官に追われながらマーガスを探す旅路では、借金王とかのおかげで、かなりピンチになってきたけれど、最後の最後に来て、ついに来たか!って感じになってきましたよ。いったいどうしてと、思ったりもしますが、このあたりは、「アスベル真相編」として、十二月に発売される短編を含んだ続編で明かされることになるみたいですね。
ってことで、次はマーガスが語り手となったお話になるみたい。次が短編を含んだお話になるってことだから、その次あたりで完結するのかな?あとがきからはどのくらい続くのか、ちょっと判断しきれないところがありますが、最後まで七人が一丸となって、目標へと向かうお話であってほしいですね。
七人の武器屋ラストスパート・ビギナーズ! (富士見ファンタジア文庫 158-6)
大楽 絢太
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