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[風見周] 殺×愛 7 ― きるらぶ SEVEN ―

思い出の場所が砂粒みたいになって崩れ去っていく。逃げ行く人々は悲鳴を上げるまでもなく消滅していった。けど、僕は終わり行く世界を目に焼き付けていく作業を続けていた。この僕が死なない限り「世界滅亡」は終わらない。世界は平和にならない。何もかもが無駄なのに、それなのに、サクヤは毎日、毎朝僕の元を訪れて……

いやあ、素晴らしかったです。殺されるために愛し合う物語の最終巻は、切なくて、でも幸せな気持ちでいっぱいにしてくれました。

来夏のことがあってから、終わり行く世界に投げやりになっていた密でしたが、そんな彼を支えようとする人たちの言葉が良かったなあ。前向きなセンパイの言葉、クラスメイトの明日を思う言葉、何より、大切を思うサクヤの言葉に胸を打たれました。

それでも気づかない振りをして、自分の中に閉じこもっていた密が、来夏の手紙とサクヤへの思いに、心を動かされていくところがいいですよね。ようやく動いてくれた密を前にして、夢でもいいからと甘えるサクヤの姿には、どれほどの無理を重ねていたのかが伝わってきて、思わず涙しました。
ただ、相手への思いに気づいてしまえば、気づかれてしまえば、待ち受けているのは、あまりにも残酷な未来で……。ああ、辛い。心が痛くて仕方なかったです。

とはいえ、手を取り合うことができる相手を見つけたことは、密にとって大きな意味がありましたよね。限りある未来を、愛する人のためを思って過ごすことにした学園生活は、ほんと素敵でした。何気ない日常が、あまりにも楽しくて、あまりにも幸せそうで、だからこそ悲しくて……。幸せを実感できる描写に、笑いながら涙したくなることが幾度もありました。

でも、個人的に一番泣きそうになったのは、卒業式のシーンかな。高天原センパイが、壇上から見た景色と、それまでを思い返すところは、ほんと泣けてしょうがなかったです。密とサクヤだけじゃなく、桜ヶ丘高校の生徒たちは、誰もが思ったことでしょう、高天原センパイがいてくれてよかったと。ぼくも心から思いました。

運命には逆らえないことを知っておきながら、それでも運命に抵抗し、奇蹟を願う二人の姿は、儚く思えましたが、とても美しいものがありました。そんなふたりが一緒にいたからこそ、ラストは、切なくも幸せな気持ちになったんだろうなあ。
いやあ、ほんと良かったですね。

その後の話は、蛇足のような気もしますが、じゃあ、ないほうが良いかといったら、そんなことないです。あってくれてよかった。ここまで真剣にひとつの恋に打ち込んだら、神だって、根負けするのわかりますよね。笑えて、泣けて、幸せな気持ちになれる、素敵な素敵な恋物語でした。
もう、大好き!

殺×愛7-きるらぶSEVEN - 風見 周

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風見 周

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