Home > ライトノベル > [葵せきな] マテリアルゴースト 5

[葵せきな] マテリアルゴースト 5

神無鈴音にとって片思いの相手。ユウにとってのパートナー。陽慈にとっての親友。綾にとっての幼馴染。傘にとっての大切な兄。そして、紗鳥にとっての後輩である式見蛍が死んだ。ふとした拍子に後輩を思い出し涙する紗鳥は、寂しさを紛らわすために拾った黒猫を飼うことにした。
だが、タナトスは次なる手を打ってきた。全世界に向けて、メッセージを告げてきたのだ。皆さん、自殺してください、と……。

蛍が死んで、みんなが悲しみに浸る中、タナトスが新たに仕掛けてきて、という最終巻です。なんていうか、このコミカルなシリーズで、こんなに重苦しい雰囲気に包まれるとは思いませんでした。普段、無駄に(といったら何ですが)陽気な連中だけに、空元気を発してるところとか、見ていると辛くなります。

深螺側の話は、比較的早く想像ついて、予想通りな感じでしたね。そこからは、わりといつもの雰囲気になったので楽しめました。やっぱり、会話のツッコミセンスは、ツボです。悲しいときでも勢いに乗せるものがありますね。

蛍がいろいろあって、とりあえずこちらにいるんですが、最後の戦いに赴く前の各人との最後の一日の過ごし方が、個人的には良かったです。
誰が選ばれるかなんてことは、表紙を見た瞬間にわかってしまうので、ネタバレでいきますが、一番印象に残ってるのは、先輩とのやり取りですね。お互い思いあいながら、最後まで手を取り合うことがなかったというのは、何とも皮肉というか、切ないものがありますが、それでも、このふたりが出会えたからこそ、今の仲間がいるんだなと思えるところが、たまらなく良かったです。なんで、これで先輩を選ばない……バカ。

「帰宅部」の人たちの繰り広げる雰囲気やとてもよかったせいか、逆に最後の戦いなどが、妙に長く感じてしまったんですが(戦いよりも普通の話のほうがテンポがいいって不思議)、きれいに物語を終わらせてくれましたね。
最後まで同じノリで、でもちょっと切なくさせてくれる描写が素敵でした。

いやあ、面白かった。キャラの掛け合いっぷりは、文句なしでツボですね。ストーリィ展開は、時折微妙なところがあったんだけど、さりげないエピソードとかが素敵に補ってくれたりして、読んでて楽しかったです。
先輩の今後が気になるだけに、これで物語が終わりというのは残念ですが、次にまた、素敵な物語を届けてくれることを期待しましょう。

マテリアルゴースト 5 (5) - 葵 せきな

マテリアルゴースト 5 (5)
葵 せきな

富士見書房(文庫)
Amazon | bk1


関連エントリー
[葵せきな][マテリアルゴースト感想一覧]
[富士見ファンタジア文庫][ライトノベル]

Home > ライトノベル > [葵せきな] マテリアルゴースト 5

Trackback:1

TrackBack URL for this entry
http://www.booklines.net/mt/mt-tb-t.cgi/1650
Listed below are links to weblogs that reference
[葵せきな] マテリアルゴースト 5 from booklines.net
マテリアルゴースト〈5〉 from MOMENTS 2007-05-24 (木) 23:44
祝 完結! 帰宅部面々の掛け合いはもっと見ていたかったなあ 4巻の衝撃的な引きからどんな風に完結させるか期待半分不安半分だった本作。 蛍の喪失という...

Comment:0

Comment Form
Remember personal info

Home > ライトノベル > [葵せきな] マテリアルゴースト 5

Search
お気に入り

超能力者との恋と青春!

超能力者のいた夏 (メディアワークス文庫) - 寺本 耕也

超能力者といっても何が変わるわけじゃない。ちょっぴり驚くことも多いけれど、寮生活を共にするうちに打ち解けあう姿がすばらしかった。みんな魅力的でこんな寮に住んでみたいと、そう思える青春ものでした。→感想


糖度パネエ!

悪魔のような花婿 (コバルト文庫) - 松田 志乃ぶ

悪魔伯爵と呼ばれた男に嫁入りした泣き虫姫の新婚ライフ。可愛らしくていじらしくて気恥ずかしくてニヤニヤして、喧嘩すら微笑ましい。読んでて砂を吐きそうになるぐらい甘いやり取りばかりだけど、羨ましくて楽しくて続きが読みたい。大好き。 → 感想


青春の下校ライフ!

484013250X484013426X

男一人に女の子三人で下校する。ただそれだけのお話なのに、楽しんでる様子が伝わってきてほっこり温かい。毎日一緒にいるのに、ひょんなことから意外な素顔を見て……みたいなのはいいですね。ほんのりある恋愛要素もニヤニヤです。→ 一巻感想 / 二巻感想


江戸時代。新たな暦を作る偉業を成し遂げた渋川春海の物語。

天地明察

最高傑作!碁打ちであり、算術家でもある男が、打ちのめされ挫折して挫折して挫折して、でも夢を忘れられず、立ち向かう姿に、どれほど興奮させられたか、泣かされたことか!さりげなく描かれる恋も素晴らしく、読み終わりたくないとこれほど思った作品はありません。 → 感想


左遷された北嶺で隠居生活を堪能しようとした史官ヤエトの前に、皇女が太守としてやってくるお話。

翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)翼の帰る処 下 (3) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-2)

中間管理職的苦労に悩まされるヤエトの姿がとても楽しいですが、それだけじゃなく、北嶺と帝国の歴史的秘密が見えてくる展開に興味を惹かれること請け合い!超オススメです!→上巻感想 / 下巻感想


普通の社会人であるこかげが、異世界の騒動に巻き込まれるお話。

wonder wonderful 上wonder wonderful 下

やさしさで涙する物語でした。あ、もう最高!王宮話やら恋愛要素やらも非常に楽しく、読み進めるにつれてゴロゴロ転がりまわりたくなること必至です!今年一番のオススメ!→感想 上/ 感想 下

なかのひと

Page Top