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[三浦良] 再始の女王 抗いし者たちの系譜4

初代魔王を名乗る女性がサラの前に現れた。たしかにエルには魔王である「何か」があった。しかも、魔力だけではなく、読み合いについても長けている。
「このままでは世界が壊れる」という未来を示し、それを避けるための方法を提案してきたエルの言葉に、サラは理解しつつも反発し、そして魔王と魔王の戦いが始まった……。

初代魔王との争いが描かれる物語。抗いし者たちの最終巻です。
いや、もうしょっぱなからやってくれますね。初代魔王と魔王の駆け引きがたまりません。情報を見せ、妥協点があるかないか、お互いを探りあう姿に興奮させられます。このやりとりだけでもいい、ってぐらいに引き込まれました。

それにしても、今回のサラはカッコよかったなあ。初代魔王の提案に、サラが乗らなかったのはわかりますね。必要であったなら、そのくらいの殺戮をサラが躊躇するとは思いませんが、謀略によってではなく、意思を操ることは、彼女の今までの道のりを考えたら、嫌悪しますよね。特に彼と対等でありたいと願う今なら、なおさらでしょう。

苦しむエルの気持ちもわからないでもないだけに、なかなか「敵」として見ることができませんでしたが、為政者としてのサラの言葉には痺れました。己の意思を貫くために、他人にも自分にも決して妥協しない姿勢には、惚れ惚れしちゃいます。
でも、そんな姿と対照的に、傷つき、力を使い果たして朦朧としていても、ラジャスの声を聞いたら、たちまち意識を取り戻すいじらしさに、ニヤリとさせられました。

圧倒的な数を頼りに進行してくる敵との戦いよりも、いずれ敵になるかもしれない味方とのやり取りが、またいいんですよね。勝つためには、手の内を見せなければならない。でも見せすぎたら、後の自分たちが苦しくなる。このあたりのバランスのとり方というか、見せ方が良かったです。

いつもどおりの謀略に興奮し、ちょっとした愛にキュンとさせられましたが、今回はさらに世界の描写も素敵でした。かつて敵同士だった人間と魔物が、いつしか互いに理解を深め、共に戦う姿をみて、ああ、これがサラの作り上げてきた世界なのかと思うと、ある種の感動が浮かんできます。

いやあ、面白かったですね。大絶賛お勧め中なだけに、これが最終巻なんてとても残念ですが、次なる物語でまた魅せてくれることを期待しましょう。

再始の女王 (富士見ファンタジア文庫―抗いし者たちの系譜 (167-4)) - 三浦 良

再始の女王 (富士見ファンタジア文庫―抗いし者たちの系譜 (167-4))
三浦 良

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抗いし者たちの系譜 再始の女王 from ライトノベルっていいね 2007-02-26 (月) 15:25
抗いし者たちの系譜 再始の女王 著者 三浦良 イラスト KIRIN レーベル 富士見ファンタジア文庫  これで終わりか・・・・・・...

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