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[葵せきな] マテリアルゴースト4

自分が死にたがる理由がわかり、だからといって、何が変わるわけでもないけど、少しだけ気持ちが楽になったのは、仲間がいてくれたからかもしれない。そんなとき、蛍は帰宅部の最後の部員、耀に出会った。どことなくユウを思い浮かばせる性格がなんとなく気になり、さらには耀の友人のヘルメスという美少年が、いつの間にか面子の中に入ってきて……

死にたがりの理由がわかったことで、ちょっと余裕のある感じがいいですよね。いつもどおり騒ぎつつ、ユウとは意識しすぎて、たまにギクシャクする様子がなんとも微笑ましい。

「死にたい」から「勘弁してくれ」に口癖を変えた蛍を、まさかこんな事態が襲うとは思いませんでした。蛍にとって、ユウのいる位置に誰かが入るということが、これほど罪悪感を持たせるとは思いませんでした。いつの間にか、大きな存在になっていたんですね。ユウにとっても、蛍は大事な人であるだけに、ヘルメスに告げられた言葉で、動けなくなる気持ちがよくわかります。
すれ違いから始まった二人の間の亀裂が、少しずつ大きくなっていく展開は、何とも言えないぐらい辛いです。

今までとは違った心境から、蛍が周囲に対して当り散らす姿は、なんだかなあと思いますが、物事から逃げていた蛍が、正面から向き合うことを決意したところは、とても良かったです。
「それって、なんか重要な話?」には、思わず、プッとなったけど、そうだよなあ。関係ないよなあ。

最後はとてもいい感じで、ハッピーエンドになったかと思いきや、まさかまさかの展開にびっくり。え、え?と思ったけれど、そうか、彼女がいたか。激しくバッドエンドっぽい感じですが、これからいったいどうなるんだろう。
次作は短編で、その次の長編が最終巻らしいので、とても楽しみです。

マテリアルゴースト 4 (4) - 葵 せきな

マテリアルゴースト 4 (4)
葵 せきな

富士見書房(文庫)
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