ゆかりたち三人が所属する SSA の成功を受け、フランスでは五人組の美少女のアリアン・ガールズという飛行士を売り出していた。今回 SSA は有人月飛行を行うというアリアン・スペース社の要請により、ゆかりたちロケットガールとアリアン・ガールズが共同で、月へと向かうことになったが……
あーもう、素晴らしいというしかないですね!題名どおり、月へと向かうお話です。
フランスと日本の共同ミッションとはいえ、ゆかりたちはサポート要員ってことで、普段とは勝手が違うゆかりたちの戸惑いが伝わってくるんですが、会話とかノリとかすごい楽しくて、幾度となく笑ってしまいました。
それでいて、訓練や人と人とのやり取りは、きっちりしているから、とてもリアルなんですよね。
月へいく。その言葉を聞いたあとの茜の話を聞いたら、誰もが月に行きたくなると思います。
今回はゆかりがホントよかった。アリアン・ガールズのリーダーのソランジュが、ライバル心むき出しにして向かってくる姿は辟易しつつも、フランス側に問題がおきて、ソランジュの気がふっと抜けたとき、ハッパをかける所は、まさに親分肌がなすところですよね。
普段傲慢に見えるけれど、こういうところが、かっこいいです。
仲違いしていたものが、トラブルを乗り越え、目標に向かってひとつになっていく。言葉にすると簡単だけど、読んでいると、心が熱くなって、時に目頭まで熱くなるものがありました。
感動するシーンだけでなく、孤独や恐怖を感じるところは、ほんと辛いですが、それ以上に辛いのが「冷たい方程式」ですね。時にそういう決断を下さなければならないことがあると思うと、暗い気持ちになります。
それでも、最後まで諦めなかったのは、共に行動する人がいるからこそでしょう。再び、手を取り合ったあと、報告するソランジュの言葉には、思わず歓声を上げそうになりました。
ああ、もう素晴らしすぎです。毎回宇宙への思いには、心を震わせてくれるんですが、これほど興奮させられるとは思いませんでした。シリーズとしては、これで終わりなんでしたっけ?ああ、もっと読みたいのに!
これから読む人が、とてもうらやましく思えるぐらいオススメな作品です。
私と月につきあって
野尻 抱介
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