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[河屋一] 輝石の花

大きくなったら何になりたいか。自分でもよくわからなかったカッサは「輝石使い」という目標を持つベルネージュがまぶしかった。そんな彼女と一緒にいるのが好きだった。
いつかは彼女と外の世界へ……と思っていたが、平和は突然破られた。命のリズムを奪う「黙」が村を襲ったのだ。何とか逃げきることができたが、ベルネージュ庇ったことで、カッサの身は「黙」の影響を受けていて……

これは素敵な雰囲気の物語ですね。まだ恋愛感情と呼べるほどではないぐらい幼いかもしれませんが、お互いを大切に思うストレートな感情が気持ちいいです。自分でも気づいていないような嫉妬を見せる場面に思わず微笑んでしまいますね。
そんなふたりが「黙」から逃れるための旅をする物語。

「黙」の恐ろしさというよりは、「黙」を恐れる人たちの恐ろしさを知っているふたりだから、頼りになる人たちにすら完全に打ち解けることができない遠回りな関係が切ないですね。少年少女の必死さは、隠していても大人たちからしたらバレバレなんですけど、それ故についつい面倒を見てしまいたくなるのもわかります。

もう一組の主役クラスである歌い手と守り手がまたいいんです。お互いでお互いを守っている関係は、少年少女の未来像でしょう。憧憬するのもわかります。守り手の冷たさが言葉の端々に見えますが、歌い手よりも内心では葛藤していたのではないかと思いました。二人の過去に何があったのか、とても興味深いです。

序盤から旅に出るまでの展開は、駆け足というか上っ面を滑っている感じがして、それほど面白いとは思わなかったんですが、中盤以降、時が迫ってくるにつれて、ふたりの必死さに引っ張られるように盛り上がっていきました。

個人的に好きなシーンは、ベルネージュが輝石使いであることを本気で自覚というか宣言するところですね。カッサという想い人のために、過去の自分を振り切り輝石に願うシーンは、とても良かった。
エピローグはちょっとできすぎでしたが、読み終わったあとにやってくる透き通った感動に、心が洗われる思いがします。

第18回ファンタジア小説大賞の努力賞受賞作。

輝石の花 - 河屋 一

輝石の花
河屋 一

富士見書房(文庫)
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河屋一

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輝石の花 from Alles ist im Wandel 2006-09-24 (日) 02:49
ん~……一定の水準以上でまとまっているとは思いますが、 特に惹かれる要素もなく、終始淡々と読み進めていました。 雰囲気としては初期の冴木忍作品に近いかな。
輝石の花 河屋一 富士見ファンタジア文庫 from ねれの巣 2006-09-26 (火) 00:33
第18回富士見ファンタジア文庫 努力賞受賞作です。これは、おもしろかった。ベル
輝石の花 from ライトノベルっていいね 2006-10-23 (月) 19:23
輝石の花 著者 河屋一 イラスト 山基海苔 レーベル 富士見ファンタジア文庫  リバーシブルカバー。  人気blogランキン...
輝石の花 from 月夜塚-2nd-Blog 2006-11-13 (月) 17:59
うん、普通におもしろかった。作品の世界観も作品内の素材もキャラクターも申し分ない。序盤から中盤にかけての展開が少し慌ただしかったけど、後半は丁寧に展開され...

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