皆、誰かがなんとかしてくれると思ってる。
きっとすごい巫女姫が現れて、すごい神曲を奏でて世界を救ってくれるだろう。
すごい人たちが、がんばるんだろう。
私たちのような平凡な人間がなにかをしなくても、そのうち誰かがやってくれる。
そのうち。
そのうち。
そんな言葉を魔法の呪文のようにして、世界はここまで来てしまったのだ。誰も、何もしないうちに。
グラナード家のお嬢様・プリムローズのためなら猪突猛進するメイドのプリムローズが、コントラバスの化身であるという精霊ブランカと契約して、お嬢様と共に精霊島にある中央精霊師学院に通うことになったポリ白シリーズの第九弾。今回は、学生主導で落ちゆく精霊島を救うべくプロジェクトを初めたが、それは禁譜開放に向けての動きでもあって……というお話。
いやはや、いろんなことが動き始めたなあ。プリムローズが学生会(生徒会みたいなもの)に入ったと思ったら、巫女姫プロジェクトが始まり、スノウは師匠との再会と先を見据えての行動をして。
これまでは学園内という閉じた空間でのお話だったけれど(といいながら過去にいったりしてたけど)、より多くの人と触れ合うことで、物事が動いていく様が見えてきました。
それは楽しくもあり、不安でもあったのは、あまりに急に物事が動き始めたから、止まれないんじゃないかと思えたからだと思います。
プリムローズとのすれ違いの日々が続き、ブランカとも会わなくなり、それでもお互い充実した日々を過ごしていたから、大丈夫かと思ったら……か。何も変わっていないにも関わらず、何か不安がある。そんな描写にドキドキでした。
そして、不安が的中してしまったきっかけが、よりにもよってスノウの善行だったんだから遣りきれなくなる。尊敬する人が、なまじかの人に似ているから、歴史は繰り返されるのかと……もちろん、これは過去のお話しなので、行き着く先は分かってるんですが……それでも、辿り着くまでの過程がどうなるのかは大いに気になるところ。
地上の話もさることながら、話し合いによって、精霊たちがどう動いていくのかもね。
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高殿 円
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