Home > ライトノベル > ライトノベルの楽しい書き方(2) / 本田透

ライトノベルの楽しい書き方(2) / 本田透

「……あんたまさか、最近やっくんとうまくいってるから小説に魂がこもらないんじゃないでしょーね?」
図星だった。
「な、な、な、何を言っているのだ、なっち!?わ、わ、私は、や、八雲とはそのっ、取材だ。しょ、しょうせつのための取材として、ちょ、ちょ、長期間にわたって、か、か、カップルのふりを、そ、そ、そのっ」
「いい、美桜っち?一作目の立ち上がりが良かったからって、調子に乗ってラノベをなめてもらっちゃ困るわね!ライトノベルはシリーズもの。マラソンの如き長丁場なのよ。今度のシリーズの流れを決定づける二作目は、とっても大切なんだからっ!」

美しく最強にして孤高の女子高生が、実はライトノベル作家だった?ということで、ライトノベル作家であることを隠しながら、捜索を続ける流鏑馬剣と、彼女の正体を知ってしまった与八雲が繰り広げるラブコメシリーズの第二弾。今回は、夏休みに仮(?)の彼氏である八雲との仲をと張り切っていた剣の前に、学園一のかわいい女の子・市古ゆうなが近づいてきて……というお話です。

ああ、楽しいなあ。八雲と一緒にいることがうれしいのに、素直になれない剣がかわいくてかわいくて。ヤキモチをやいてほしくて、いろいろ声をかけて、だんだん自滅していくところとかいいですよねぇ。ベタなのに、何と楽しいことか。

で、夏休みに入ったら、八雲の家でバイト三昧して……といろいろ考えていた剣の前に、市古ゆうながバイト仲間として入ってきてから、楽しくなるんだ。ふわふわと可愛い女の子と、自分のような目つき鋭い女を比べて、勝手に落ち込み、もしかしたら、八雲もゆうなを……と、危惧しちゃうのは、やっぱり妄想力がありすぎるんでしょうね。
何とか八雲の目を引こうとすると、女の子らしいところはゆうなにとられて、用心棒みたいな頼もしい姿ばかり見せ付けてしまうところに、空回りの楽しさを感じます。

そんな剣の努力に気づかない八雲ですが、まあ、これは八雲を責められないよねぇ。彼は彼でちゃんと剣のことが好きなんですから。とはいえ、みんなで海に行ったとき、ビキニ姿をちゃんと見てあげないのは、困ったもんですけど。彼女にも弱いところはあると知ってるんだから、照れてしまうのは判るけれど、ちゃんと言葉にしてあげないとね。

八雲との関係を勝手に疑っていたおかげで、なかなかゆうなと話をすることができなかった剣でしたが、海で語り合う機会ができて、だんだんとゆうなに対して、彼女を思う気持ちが出てくるところがいいんだなあ。

そして、ゆうなも。
はじめは、ただ尊敬というか、憧れの目で剣を見ていたゆうなが、「友達」と言ったときのシーンには、じわりときてしまいました。あー、ほんといいな、これ。

まだまだ素直になりきれない剣だけど、恋に友情に、そして創作に、頑張ってほしいですね。
オススメ!

ライトノベルの楽しい書き方 2 (GA文庫) - 本田 透

ライトノベルの楽しい書き方 2
本田 透

ソフトバンククリエイティブ(文庫)
Amazon | bk1


関連エントリー
[本田透] [ライトノベルの楽しい書き方感想一覧] [GA文庫] [ライトノベル]

Home > ライトノベル > ライトノベルの楽しい書き方(2) / 本田透

Trackback:2

TrackBack URL for this entry
http://www.booklines.net/mt/mt-tb-t.cgi/2422
Listed below are links to weblogs that reference
ライトノベルの楽しい書き方(2) / 本田透 from booklines.net
ライトノベルの楽しい書き方(2) from 屠られ日記!(GNO2) 2008-05-18 (日) 17:57
[http://www.amazon.co.jp/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%8E%E3%83%99%E3%83%...
ライトノベルの楽しい書き方2 感想 from 収束と発散の法則 2008-05-20 (火) 01:09
ライトノベルの楽しい書き方2 作/本田透 イラスト/桐野霞何もかもがパワーアップ...

Comment:0

Comment Form
Remember personal info

Home > ライトノベル > ライトノベルの楽しい書き方(2) / 本田透

Search
お気に入り

超能力者との恋と青春!

超能力者のいた夏 (メディアワークス文庫) - 寺本 耕也

超能力者といっても何が変わるわけじゃない。ちょっぴり驚くことも多いけれど、寮生活を共にするうちに打ち解けあう姿がすばらしかった。みんな魅力的でこんな寮に住んでみたいと、そう思える青春ものでした。→感想


糖度パネエ!

悪魔のような花婿 (コバルト文庫) - 松田 志乃ぶ

悪魔伯爵と呼ばれた男に嫁入りした泣き虫姫の新婚ライフ。可愛らしくていじらしくて気恥ずかしくてニヤニヤして、喧嘩すら微笑ましい。読んでて砂を吐きそうになるぐらい甘いやり取りばかりだけど、羨ましくて楽しくて続きが読みたい。大好き。 → 感想


青春の下校ライフ!

484013250X484013426X

男一人に女の子三人で下校する。ただそれだけのお話なのに、楽しんでる様子が伝わってきてほっこり温かい。毎日一緒にいるのに、ひょんなことから意外な素顔を見て……みたいなのはいいですね。ほんのりある恋愛要素もニヤニヤです。→ 一巻感想 / 二巻感想


江戸時代。新たな暦を作る偉業を成し遂げた渋川春海の物語。

天地明察

最高傑作!碁打ちであり、算術家でもある男が、打ちのめされ挫折して挫折して挫折して、でも夢を忘れられず、立ち向かう姿に、どれほど興奮させられたか、泣かされたことか!さりげなく描かれる恋も素晴らしく、読み終わりたくないとこれほど思った作品はありません。 → 感想


左遷された北嶺で隠居生活を堪能しようとした史官ヤエトの前に、皇女が太守としてやってくるお話。

翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)翼の帰る処 下 (3) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-2)

中間管理職的苦労に悩まされるヤエトの姿がとても楽しいですが、それだけじゃなく、北嶺と帝国の歴史的秘密が見えてくる展開に興味を惹かれること請け合い!超オススメです!→上巻感想 / 下巻感想


普通の社会人であるこかげが、異世界の騒動に巻き込まれるお話。

wonder wonderful 上wonder wonderful 下

やさしさで涙する物語でした。あ、もう最高!王宮話やら恋愛要素やらも非常に楽しく、読み進めるにつれてゴロゴロ転がりまわりたくなること必至です!今年一番のオススメ!→感想 上/ 感想 下

なかのひと

Page Top