「どういう意味もこういう意味も、文字通り、二十四時間張りつくのでございます。あなた様が朝起きてから、あなた様が夜寝るまで、いえ、夜寝ている間でも、護衛役はつねにお側に、ぴったりとべったりとねっとりと張りついて、あなた様の安全をお護りするのでございます。もちろん、あなた様が入浴されているときも、厠に入っているときも、どなたかと逢引を楽しまれるときも、例外ではございません。それが護衛役の務めなのでございますれば」
「拒否権は?」
「ございません」
二十一世紀になっても、江戸幕府も武士も存続している日本を舞台に、徳川家の落とし種であり、身分を隠して暮らしていた高校生、清海の将軍職継承順位が十七位にあがったことで、幕府警護寮より護衛が派遣されてきたが、その美しい少女・愛生愛香が、二十四時間張り付くと言い出して……、というお話。
まじめな口調で態度もまじめで、剣の腕も立つんだけど、時々、清海を誘うようなことを言ってくれるからドキドキしちゃいますね。冗談と本気の区別がつきにくくて、愛香の言葉に、戸惑いを覚える清海の様子が楽しい。
初めは冗談として言ってたかもしれないけれど、継承権持ってる人とは思えないほど気さくな清海のことを気に入っていく様子は見て取れるので、ひょっとしたらひょっとしていくんじゃないかなと思って、にたりにたり。
もうひとりの護衛である忍者の毬藻も、清海を気に入ってきてますよね。無口無表情キャラだけど、時々見せる笑顔がいいです。
もうひとり。清海の通う武士養成校で、トップクラスの剣の腕を持ち、誰からも好かれる人柄の化野家の令嬢・雪乃が、清海を慕ってるんですが、可愛らしくも芯のしっかりとした人で、そりゃこんな高嶺の花から、交際を申し込まれたら、思わず躊躇しちゃいますよね。
清海の側に愛香がいることで嫉妬を見せるところは、とても可愛いらしくて、三角なラブコメに発展しそうじゃないですかといろいろ想像してたり。
そんな学園ものっぽい雰囲気の中、暗殺者たちが手を伸ばしてくるんですが、なぜ継承順位が十七位という、決して高い位置にいるわけでもない清海が、こうも連続して狙われれるのかという謎が出てきて、さらには、裏で別のほうから動いてる連中の思惑がうっすら見えてくるから、面白くなりそうなんだけど、今回は次なる舞台を揃えるためのお話で終わっちゃったのが残念かな。
強い女の子の話もいいけれど、次は清海の才が見てみたいです。
サムライガード 警護寮から来た少女 (GA文庫 ま 2-1)
舞阪 洸
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