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[早見裕司] メイド刑事 6

ご挨拶と称して、貴美香が警視庁特捜犯へ電話をかけてきた。避暑へ向かう大臣を狙うことを匂わせながらも、あくまで挨拶の範囲であり、警察が動けるような法的根拠はない。そこで、葵とルカが護衛として、避暑へついていくことにしたが、追い詰められた木ノ上が持ち出した罠は、狡猾に張り巡らされていて……

ここは冥土の一里塚……ってことで、メイド版スケバン刑事シリーズの第六弾。今回はさくら夫人が料理対決する短編と、木ノ上との決戦が描かれる中編からなるお話です。

炎を呼ぶ料理対決!さくら夫人の秘密
二十五年前。その道のプロとして名のあるさくら夫人の行為によって、家庭が崩壊したという男が、復讐の料理対決を持ちかけてくるお話なんですが、うーん、っていうか、年齢と状況を考えたら、気づかないほうが不思議……と思ったけど、そこに気づかないような人だからこそ、責任というのを取り違えてしまうのかもしれませんね。
っていうか、息子の慶一まではともかく、嫁と葵も気づかないなんて……。いや、葵はそのあたりは鈍いか。

料理対決そのものよりも、さくら夫人の料理を食べられなくなったことで、いつもとちょっと違う葵が見れたのは面白かったですね。それ以上に面白かったのは、慶一の変わりっぷりですけど。唐突な改心の仕方に、ユーモアを感じてにやり。

木ノ上、タイマンで来い!国務大臣暗殺計画
避暑へ向かう大臣の護衛についた葵の前に、ついに木ノ上が姿を現して……というお話。
これは面白かった。追い詰められた木ノ上の行動と、それに対する葵たちの間に生まれる緊張感が、とてもよかったですね。葵が格好いいのはいつものこととして、ルカの成長が見えたことが、個人的には嬉しかったかな。いつかメイド刑事ルカ版を見てみたい。

それはともかく、今までの失敗続きを挽回するために、木ノ上が自ら動き始めるんですが、このあたりを裏で操る貴美香たちの嫌らしさったらないなあ。利用するつもりが利用されていることに気づいたときには、もう手遅れなんですが、切り捨てるときでも最後の最後まで使い続ける悪党っぷりが素敵。

直接対決を迎えるまでに一波乱あったし、踊らされた上に、生き残れたのは運がいいだけだったというのは、悔しいと思いますが、それでも、葵にとってひとつの決着がついたことは良かったですね。
個人的には、海堂との仲をもうちょっと進ませてほしいと思ったんですが、それはまた今度のようですね。残念。

メイド刑事 6 (GA文庫 は 1-6) - 早見 裕司

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