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[吉田親司] 8ガールズ オデッセイ

生体コンピュータであるビッグママから、緊急事態だという知らせを受けて、副長であるアザミは、強制的に人工冬眠から目覚めさせられた。惑星間航行は順調であるのにと疑問を持っていたが、調べるまでもなく不審な出来事が確認されたのだ。この宇宙船に乗っているのは、8人の女性のはず。なのに、船長の人工冬眠カプセルの中に、なんと子供が共に入っているのだ……

宇宙船という閉ざされた空間の中に、なぜか子供が入り込んできて……というお話。8人が一人増えてというシチュエーションには、萩尾望都の「11人いる!」を連想しましたが、増えたのが誰かというのは一目瞭然なので、ちょっと違いますね。

とはいえ、サスペンスな要素が多分にありました。

彼がどうやって船内に入ったのかはログとして残っておらず、何が目的なのかを尋問しようとしたら、船に問題が発生したりして、そこから起きるサスペンスには引き込まれるものがありました。それぞれが自分のできることをやっていくうちに、ひとりとなった身に火の粉が降りかかって……とは定番な感じですが、面白いです。

怪しい相手はわかりきっているのに、共犯者の臭いを感じて、それが一体誰なのかと疑心暗鬼になっていく様や、危険を振り払ったと思ったら、さらに衝撃的な事実と遭遇して……というところが、ハラハラドキドキでいいですね。

ただ、相手側の目的が目的なだけに、微妙に盛り上がらないというかなんというか。一人一人に焦点が当たってくれるのはいいんだけど、どうしても次に続いてしまうから、間延びしているようにも思ってしまう。
目的のために、他の人をだまし、自責の念にかられる人の心情などは、悪くなかっただけに、あと一歩踏み込んでくれれば……と思いました。ちょっと物足りない気分。

8ガールズ オデッセイ - 吉田 親司

8ガールズ オデッセイ
吉田 親司

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