Home > ライトノベル > [高殿円] 神曲奏界ポリフォニカ ミッシング・ホワイト

[高殿円] 神曲奏界ポリフォニカ ミッシング・ホワイト

「ブランカは君を騙している」― ミナギの言葉に、スノウは衝撃を受けた。彼の話は、あまりにも突飛で、でもどこか信じられるものがあって。ブランカと顔を合わせるのもつらいと思ったスノウは、部屋に戻らずに一夜を過ごした。
次の日の朝、気まずい顔合わせの後、ブランカと共に食堂へ向かうと、周囲の視線が冷たかった。皆の精霊が行方不明になっているにもかかわらず、スノウだけがツクヨミとブランカという精霊をつれていたからだ。自分は何もしていないという言葉を誰にも信じてもらえず……

周囲の責めと、ブランカへの不審から、「契約解除」の言葉を発してしまったスノウに、元の世界に戻るという、怪しくも魅了される手が差し伸べられて、というお話です。

ひとりだけ精霊を連れている、なんてあからさまな罠ですが、ここいら変がお子様集団の怖さですね。身分的な意識もあって、責められるスノウの可哀想なことと言ったらないです。
でも、スノウが一番ショックだったのは、デイジーに疑われたことなんだろうなあ。デイジーは焦っていただけなんだろうけれど、心が通じたと思ったあとだけに、きついですよね。この状態で、ブランカが隠し事をしていることがわかったら、反発してしまう気持ちもわかりますね。

信じていた人を突き放して、信じようとした相手に裏切られて。いったいスノウがどうなっていくのかと思いましたが、いやあ、かっこいいよブランカ。こういう積み重ねから、信頼ってのは作られていくんですよね。ただ、守られるだけじゃなく、相手も守りたい。ブランカとスノウが、そういう関係になっていくところは、良かったですね。

とはいえ、今回のお話で一番の目玉は、リシェリーでしょう。ライバルを蹴散らしながらも、恥ずかしがって、ジョッシュのことを影から見守るしかなかった彼女が、ついに彼と向き合うところは、たまりませんね。彼の音に乗って、戦う姿は……まさか、こうなるとは思いませんでしたが、まあ、嬉しかったということで。

なかなか契約しない二人に業を煮やして、さりげない策を講じるコーティに思わず拍手したくなりますが、そんなお膳立てをされても、相手の好意に甘んないジョッシュがかっこよかったですね。お似合いな二人が、今後どう付き合っていくのか楽しみ。

それにしても、ミナギがようやく見せてくれた本性は、幼い子供の癇癪のようなものでしたが、力があるだけに厄介でしたね。操られていたとすれば、わからなくもないものでしたが、何とも気持ちの治まりの悪いものがありました。
今回は退けることができたものの、裏にいたヤツは逃げ切ったし、お嬢さまとの契約は切れてないみたいなので、スノウからしたら、きつい運命が待ち受けることになりそう。

お嬢さまといえば、今回あまり活躍するところがなかったなあと思ったら、エピローグでやってくれましたね。桃まんでトップ通過するとは、一味違うにもほどがあります。ボウライなんてやってるときのイラストのかわいらしさとやってることの鬼畜さのギャップがたまりません。

神曲奏界ポリフォニカ ミッシング・ホワイト  - 高殿 円

神曲奏界ポリフォニカ ミッシング・ホワイト
高殿 円

ソフトバンク クリエイティブ(文庫)
Amazon | bk1


関連エントリー
[高殿円] [神曲奏界ポリフォニカ ホワイト感想一覧] [神曲奏界ポリフォニカシリーズ] [GA文庫] [ライトノベル]

Home > ライトノベル > [高殿円] 神曲奏界ポリフォニカ ミッシング・ホワイト

Trackback:4

TrackBack URL for this entry
http://www.booklines.net/mt/mt-tb-t.cgi/1571
Listed below are links to weblogs that reference
[高殿円] 神曲奏界ポリフォニカ ミッシング・ホワイト from booklines.net
神曲奏界ポリフォニカ ミッシング・ホワイト from 彩彩華美 2007-04-16 (月) 21:52
[[attached(1,center)]] GA文庫発行   高殿円/著  きなこひろ/イラスト {{{ 「僕たちは異邦人なんだよ――」 転...
[書評][高殿円][神曲奏界ポリフォニカ(白)][アクション][神秘/奇跡/魔法][シリアス][★★★★]ミッシング・ホワイト from いつも感想中 2007-04-19 (木) 00:34
神曲奏界ポリフォニカ ミッシング・ホワイト 神曲奏界ポリフォニカ ホワイト シリーズ3 作者: 高殿円, きなこひろ 出版社/メーカー: ソフトバンク ...
ミッシング・ホワイト from Alles ist im Wandel 2007-04-22 (日) 00:23
神曲奏界ポリフォニカposted with 簡単リンクくん at 2007. 4.22高殿 円著ソフトバンククリエイティブ (2007.4)通常24時間以...
神曲奏界ポリフォニカ ミッシング・ホワイト 高殿円 from 本を読みながら日記をつけるBlog 2007-08-12 (日) 23:35
ストーカーが居直りやがった

Comment:0

Comment Form
Remember personal info

Home > ライトノベル > [高殿円] 神曲奏界ポリフォニカ ミッシング・ホワイト

Search
お気に入り

異形の王子と毒を吐く少女の恋の物語

4048700588

他人を寄せつけぬ毒を載せた言葉を吐いていた少女が、王子と伝承と出会ったことで、信じる思いを紡ぐようになる、その祈るような思いに涙しました。懐かしき人たちとの再会もまた素敵。→感想


それは血の繋がらない家族の物語。

4048700480

大きな山や谷があるようなお話しではないんだけれど、クセのある七人のきょうだいが共に暮らすその家には、じんわり温かい家庭がありました。それぞれ抱えているものはあるけれど、この家族ならきっと支え合いながら乗り越えてくれると信じてる→感想


それは「夢利き」が語る人の夢の物語。

夢の上(1) 翠輝晶・蒼輝晶 多崎礼

最高傑作級!辛くとも好きな人と共に歩める幸せ、あるいは人の夢に乗る幸せと切なさ。独立しながら、リンクする物語は、温かさに、人を想う気持ちに満ちあふれて、胸が熱くなる。人が人と出会うことの素晴らしさは、時に眩しくもあり、切なくもなるんだなと思いました。→感想


江戸時代。新たな暦を作る偉業を成し遂げた渋川春海の物語。

天地明察

最高傑作!碁打ちであり、算術家でもある男が、打ちのめされ挫折して挫折して挫折して、でも夢を忘れられず、立ち向かう姿に、どれほど興奮させられたか、泣かされたことか!さりげなく描かれる恋も素晴らしく、読み終わりたくないとこれほど思った作品はありません。 → 感想


左遷された北嶺で隠居生活を堪能しようとした史官ヤエトの前に、皇女が太守としてやってくるお話。

翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)翼の帰る処 下 (3) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-2)

中間管理職的苦労に悩まされるヤエトの姿がとても楽しいですが、それだけじゃなく、北嶺と帝国の歴史的秘密が見えてくる展開に興味を惹かれること請け合い!超オススメです!→上巻感想 / 下巻感想


普通の社会人であるこかげが、異世界の騒動に巻き込まれるお話。

wonder wonderful 上wonder wonderful 下

やさしさで涙する物語でした。あ、もう最高!王宮話やら恋愛要素やらも非常に楽しく、読み進めるにつれてゴロゴロ転がりまわりたくなること必至です!今年一番のオススメ!→感想 上/ 感想 下

なかのひと

Page Top