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[涼元悠一] ナハトイエーガー 菩提樹荘の闇狩姫

夕暮れのひと時。雑居ビルの屋上に佇むのが、恵那のちょっとした楽しみだったが、その日は先客がいた。人形のように美しい外国の少女が。
不思議な雰囲気を持った少女との話は、ちょっとした謎かけのようで、でも楽しかった。少女も同じ気持ちだったのだろうか。突然彼女は、恵那の唇にキスをして……

下級生にも慕われている高校三年生の恵那が、十歳であるという不思議なフレイアという少女に出会う物語。ガールミーツガールですね。不思議な力を持っていることを感じさせるものの、それが何なのかはっきりしないところに惹かれます。
きっと恵那も同じような感じだったんじゃないかなあ。小さな子供のすることだし、外国に人だったらキスぐらい当たり前と思い込もうとしつつ、何かと気になる存在になっている感じが伝わってきます。

はじめはそうでもなかったんですが、段々とフレイアがお嬢様っぷりを見せてくれて、それがまた楽しい。特に、乗ったことのないエレベータに乗りたがったり、素直に美味しいと言わないなど、デパートでのやり取りには、ニンマリさせられます。

恵那が所属する弓道部の面々のノリの良さや、親友の奏のかき混ぜっぷりが面白かったですが、一番素敵なキャラは、フレイアのメイド、ヒルダですが。お嬢様のためとはいえ、ブルマで大車輪するとは思わなかった。あまりの万能っぷりに大笑い。お嬢様を支えつつ、さりげなくたしなめる姿はもうちょっと見ていたかった。

とても百合な雰囲気なので、そちらにばかり目が行ってしまいますが、胡蝶のような現実と虚構があいまいになるような描写も素敵でした。思わずくらくら来てしまいます。それほど盛り上がりを感じる物語ではないんですが、妖しい雰囲気たっぷりに描かれているので、楽しめました。
これは続編があるなら読んでいきたいですね。

ナハトイェーガー 菩提樹荘の闇狩姫 - 涼元 悠一

ナハトイェーガー 菩提樹荘の闇狩姫
涼元 悠一

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