「彼らは双子の兄弟だから、知恵も実力も、きっと大差ないはずよ。たがいに戦えば必ずどちらかが死ぬことになるわ。兄弟同士が血みどろになって殺しあう。どう、おもしろくない?」
「なるほど。おもしろい……」
ありとあらゆる悪の限りを尽くした悪人たちが隠れ住む悪人谷で、「十大悪人」に育てられたという少年・小魚児が繰り広げる冒険活劇の第三弾。今回は、小魚児がどうして悪人谷で育てられることになったのかということが明かされる、十四年前の過去物語です。
小魚児と花無缺の関係については、予想通りでしたが(題名が題名だしね)、両親の最後がやるせないです。愛するものが手を取り合ったら、倒れる羽目になるんですから。
っていうか、何で強い人たちはこんなに悋気が強いんだろと思わなくもない。
おかげであわや状態の小魚児だったわけですが、憐星宮主の機転……というか、あれは助けようとしたのか、それとも容赦ない思いなのか、いまいちよくわからないけど、結果として小魚児としては助かったから、良かったと思うことにしよう。
とまあ、そのあたりはわりとどうでもよくて、「神剣・燕大侠」と呼ばれる燕南天が出てきてからが、武侠小説っぽくて楽しかった。なんて強さだ。
強いだけじゃなくて、弟のために怒れる姿や、黄金には見向きせずとも、傷ついた燕は助けてあげる心意気とか、真っ直ぐな漢って感じで、格好いいったらありゃしない。
そんな強さと心を兼ね揃えた燕南天でさえ、悪人谷に足を踏み入れるのが躊躇するっていうんだから、恐ろしい場所だよなあ。力のみならず、人の隙をついていく卑怯さが、一瞬の油断も許してくれなくて、ああ、もうドキドキハラハラ。
これならきっと……というあたりを容赦なく吹き飛ばすあたり、心痛むものがありますが、なるほど、こういう過程で、小魚児が悪人谷で育てられることになったのね、と納得。
それにしても、悪人谷の連中は、どう考えても、ひどい連中ばかりなのに、なぜか憎めないのは、小魚児を育てたってあたりが関係しているのかなあ。だんだんと、小魚児が手に負えない悪ガキになっていくところは、面白いものでした。
いつか再会することがあるのかもしれませんが、まあ、そこはいいや。むしろ、気になるのは二巻の続きですよ。
どうやら次の巻で、二巻から三年たった物語が始まるようです。しかもしかも、花無缺や鉄心蘭、さらには九妹にまで再会するとか!?これはとんでもなく楽しみ!
副題となってる「だましあい」にも注目したいですね。
関連エントリー
[古龍]
[マーベラス・ツインズ感想一覧]
[ライトノベル]
Home > ライトノベル > [古龍] マーベラス・ツインズ 3 双子の運命
Trackback:0
- TrackBack URL for this entry
- http://www.booklines.net/mt/mt-tb-t.cgi/2378
- Listed below are links to weblogs that reference
- [古龍] マーベラス・ツインズ 3 双子の運命 from booklines.net





