……女の、子?
「あ、あのっ、柳瀬ひなた先生のお宅でよろしかったでしょうか?」
「君はいったい……?」
「はっ……!すみません、自己紹介が遅れました。私、片桐文香といいます。い、一迅社文庫からやってきました……へ、編集者ですっ!」
高校生ライトノベル作家の羽沢雛太が、女子高生編集者の片桐文香と、イラストレータであり、クラスメイトの宝泉院弓佳、幼なじみの高木陽菜、そして芸の神様イツキと共に、ライトノベルの新作を書き上げていく物語です。
これは面白かった。
ひとつの作品を、みんなで作り上げていくって展開はいいですね。いわゆる学園もので言う文化祭準備みたいな感じがあって、はじめは編集者との二人三脚だったけど、イラストレータを交えて意見を出し合い、さらには部外者だけど、専門知識がない陽菜だからこそのアイデアに刺激されて、試行錯誤しながら作品を作っていく展開が、とても良かった。
作品を作り上げていく中で、女の子たちの気持ちが見え隠れするのもいいですよね。幼なじみである陽菜の嫉妬や、そんな陽菜と雛太をにこやかに見つめながら、胸の痛みを感じる文香など、ニヤニヤしたり、切なくなったりさせられます。
個人的に応援したいのは、宝泉院さん。お嬢様っぽい誇り高さを持ちながら、イラストを描く姿勢に、実は弱さもあったりするんだけど、雛太とのやりとりで前向きになり、ちょっとずつ成長していく姿が素敵でした。作家さんと絵師さんがお互いを高めあっていく感じがあって、なんか良かったなあ。
彼女が送ってきた一通のメールに嬉しくなり、さりげなく嫉妬する姿が可愛いと思いました。
そんなチームで作り上げた本が完成したときの喜びは、とてもよかったですね。ああいい本を読んだなと、そう思いました。
えでぃっと!―ライトノベルの本当の作り方?! (一迅社文庫 み 4-1)
箕崎 准
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