「ふ、ふん。たわけものっつ。スティロスの分際で生意気だぞ……そなたと一緒にいてやるのだって『イスオキの儀』を完成させるためなんだから……勘違いして、わらわに変態なことしたら、許さないんだから……ちょっとだけしか……許さないんだからな……」
双子の妹ユスハが仕えるサングリア商王国の幼き姫ヴェセルに仕えることになった剣士のスティロスは、彼女のわがままに振り回される毎日を過ごしていたが、ある時、王国内に不穏な陰を感じて……というお話。
第一印象がとても悪かったがために、ヴェセルとスティロスは、つまらない諍いばかり繰り返してましたけど、サングリア商王国の「出土品」を狙った「敵」との戦いを乗り越えていくうちに、だんだんと心を通わせていく展開は良かったですね。
特にヴェセルがデレはじめてからはもう!
言葉はツンとしてるくせに、撫でてもらうのを待ってる姿の可愛さが半端なかった。自制心を必死になって働かすスティロスにニヤリ。
そんな二人の様子も良かったけど、一番良かったのは、ヴェセルの前お付きのメイドだったアザレアの話でしょう。離れざるを得なかった二人だけど、そこには強い信頼関係が築かれていて。
アザレアが優しく微笑みながら告げたであろう「ヴィー」の呼びかけに、思わずグっとくる。
初めはなんか読みにくかったので、ちょっとアレでしたけど、読み終わると面白かったお話でした。でも、世界観というか、設定がいろいろ使われてない気もするので、シリーズとして続くのかな?
イスノキオーバーロード (一迅社文庫)
貴島 吉志
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