「ごもっとも、ごもっとも……って……え?」
調子に乗って相づちを打っていたアティーシャは、きょとん、とした顔をした。
「犯人捜し……って……え?」
とまどうアティーシャに、サリアンはキラッキラな笑顔で、こう言い放った。
「決まってるだろ。私たちで犯人を捜すんだ」
音楽家だった亡き父の楽譜を探し出すために、弟のサディの名でロウエン王国の聖楽学院(女子禁制)に入学したアティーシャが繰り広げる騒動満載のスクールライフ第二弾。今回は、学園の七不思議のひとつ「白の女王」と呼ばれる彫像の首が動くという怪奇現象を憧れの王子様サリアンと共に追うお話。
いやあ、楽しかったー。
今回はサリアンの出番が何かとあったんですが、王子様を前にしたときのアティーシャの暴走っぷりがたまりません。怪談話なんて大嫌いなのに、サリアンに協力を頼まれたら、思わず、うんと頷いてしまうとは、どれほどの美貌なんだ。まあ、白の女王たる彫像を前にして、騎士のような振る舞いをしてるシーンは、僕も悶えまくってましたけどね!格好よすぎる。
何といっても今回一番良かったのは、サリアンと一緒に昼食を食べたシーンでしょう!王族の作法を知らないで食事に誘い、笑顔を振りまいて、無邪気なことをして……ハッと気づいたときのアティーシャの様子が最高でした。サリアンも驚いただろうけれど、でも今までにない体験をしてうれしかったんじゃないかな。王子様の優しげな眼差しを感じました。
もうひとり、サリアン並の美貌と才能を持ちながら、意地が悪いジェッツは、今回もアティーシャにちょっかい出しまくっただけのような気がしましたが、まあ、サリアンが動けないところでは、彼が出てくるということで、バランスが取れてるのかしら。何気に裏情報じゃないですが、いろんなところに足を踏み入れてるので、サリアンと手を組んだら、すごいことになりそうですよね。これはぜひアティーシャに架け橋になってもらわないと。
彫像の謎は解けたものの、相変わらず亡き父の楽譜は見つからないし、アティーシャの正体を知ってる者の行方はわからずじまいだったのが残念かな。もうちょっとそっち方面も進んでほしいところ。
残念といえば、今回はネイトの出番が少なくてとても残念……だったんだけど、ラストシーンだけで大満足でした。ああ、普段クールで、アティーシャの前では頑固な姿を見せてたりしたけれど、まさかさらにツンデレモードを持ってるなんて!
対面する人によって、モードが変わるネイトかー。次の巻でも全部のモードを見せてほしいですね。
黒猫と白の女王―聖鐘の乙女 (一迅社文庫 アイリス も 1-2)
本宮 ことは
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