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[わかつきひかる] ふたかた

「でもためしてよかったのよ。あっさり取り憑けてびっくりしちゃった。高志が寝てるときって、君の体を使えるのね。高志が起きてるとだめなんだけど。優先順位はやっぱり君が上なのね。高志の身体だから仕方ないのかな。わかんないけど」
「わかんないのかよ?」
「だって、はじめての経験だもの。女の子にとって、初体験はドキドキなのよーっ」

亡くなった双子の姉・瑞希が成仏しきれないと言い出して、寝ている隙に、弟・高志の体を借りて、セーラ服で学校へ行ってしまって……クラスメイトや先生に誤解されながらも、妙にかわいい女装少年のドタバタ学園物語です。

うーん、どうにも乗れないのは、お姉ちゃんのはた迷惑っぷりがアレだからかなあ。死にたくなかったという気持ちはわかるんだけど、男の体でいいってのがどうもね。女装したらかわいいといっても、ついてるものはついてるんだし、出てないものは出てないんだからなあ。それで、女の格好をしようとするあたりがちょっと理解しきれないところがあったので、いまいちでした。
どう考えても、傍若無人な姉の論理に流される弟にもイライラするものがあるし。

……ん?っていうかあれか?正論とか根拠とか関係なく、姉に逆らえないことって、姉妹がいると良くあることなので(リアル経験上)、自分を見ているようで、だめなのかもしれない。

まあ、それでも、お姉ちゃんの心の内が、ちょっとずつ見えてくると、また違ったものがあるんですけどね。はじめは姉のことをうっとおしく思い、女装することに嫌悪までしていた高志が、女装してミスコンに出よう決意するところに、姉に対する優しさが見えました。

ただ、姉の姿は、ほかの人には見えないので、幼馴染という関係だけじゃなく、少なからず想うところのある優亜からしたら、高志の行動には、なかなか理解しがたいものがあると思うんですが、それでも、高志を支えようとするから、微笑ましいんだ。
そして、何より、彼女のまっすぐな思いは、素敵なものがありました。好きな人を馬鹿にされたと感じたとき、感情を爆発させることを恥と思わない優亜の姿に、彼女がいてくれてよかったと心から思う。

後半がすっごい良かっただけに、女装とか関係なしに、学園ラブコメやってくれたらなあと思うのは、僕だけかしら。まあ、今回は姉の存在が、僕にとっていまいちだったというだけかもしれないけど。

ふたかた - わかつき ひかる

ふたかた
わかつき ひかる

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