刈谷先輩。もしかして、ずっとこんな思いをしていたんですか?たった一人きりで、誰にも理解されない思いを抱えていたんですか?
この感覚は、他の人に説明が出来ません。刈谷先輩は、だから一人きりで走っていたんですか?今も、一人で走っているんですか?
やっぱり、僕も独りにならないといけませんか?
ビバ青春の無駄足。学校の階段を疾走する「階段部」のお話の第十弾。刈谷との勝負にこだわり孤立していく幸宏を尻目に、階段部包囲網が敷かれていき……というシリーズ最終巻。
正直言うと、幸宏や刈谷の求める「先」については、よくわからないことがあって、なんともモヤモヤさせられるのは、実は幸宏の抱える孤独は、特別なものじゃないんだよなあという感じがあるからかしら。わけのわからない焦りから、少しずつ意識のズレが生まれていったけれど、それでも、見えないところで支えてくれる仲間がいるという描写がとても良かった。
階段部包囲網については、一瞬まじで?と思ったけど、すぐ気づけましたよね。ああ、愛されてるなあと思うばかり。階段レースによらない勝負の盛り上がりも良くて、特にさえぽんの言葉には、きゃっきゃしたくなった。
幸宏を巡る女性関係に結論が出なかったのは残念でしたが、三島さん、御神楽さん、美冬姉さん、みんなに活躍の場があって、それぞれに魅力を見せてくれて、まったく幸せなヤツだ。いいねー青春って。
最後の階段レースも良かったけど、卒業式模様も良かった。もともとああいうシーンには弱いんだけど、送辞・答辞共にじわっときましたよ。「先に、いかせてもらう」にしびれた。
いろいろあったけど、やっぱこの一言に集約されるんじゃないかなと思います。
「階段部、大好きー!!」
おもしろかったです。ありがとう。
学校の階段 10 (ファミ通文庫)
櫂末 高彰
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