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[かたやま和華] お狐サマの旅は道連れッ!

「言ったはずだ、お前はわたしのものだと」
「はいはい」
「返事は、一回でよい」
くくっ、と笑って、紗那王が桐緒の黒髪に指をからめる。
「なんですか、その笑い」
「いや。記憶がなくても、減らず口は変わらぬな」

貧乏道場の一直線娘・桐緒と、クールな九尾の狐・紗那王とが繰り広げるドタバタラブコメの第九弾。今回は、記憶喪失の桐緒が藤真と西国へ向かう旅に、紗那王や化丸が同行することになって……というお話。

ふたりの気持ちを知っているだけに、桐緒の戸惑う様はもどかしく思う。それでも見守ろうとする紗那王は、ほんと桐緒が大切なんだなあってのが伝わってきて、悶えそうになった。なんだこの色気は。
決してせかさず、思い出せないのであれば、もう一度、恋をしようとする優しい眼差しがとても良かったです。

一方の藤真は、病んでるなあ。桐緒を大切にするという気持ちは同じだけど、篭に入れて愛でる感じなので、どうもね。記憶を消してしまえば……なんて考えに及ぶあたり、やばすぎです。本当に彼は桐緒を思っているのか疑問に思ってしまう。

記憶がなくとも、そのあたり何か感じるのか、だんだんと紗那王に惹かれていく桐緒が可愛かった。いつになく泣き虫な感じだけど、家族の温かさと泣ける場所があったら、じわっときますよね。お兄ちゃんと千代さんの包み込む雰囲気は好きだなあ。

さて、桐緒を狙うのが何者かってのは見えてきましたが、はたして紗那王は制御できるのかしら。できない限り、桐緒と結ばれるのは難しいので、なんとしても頑張るだろうけど……。
とはいえ、利用されている藤真については、紗那王の手ではなく、最後に剣を持って出てきた彼に任せてほしいかな。親友だからこそ、語って納得してほしいと思うから。

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