「じゃあさあ、アナタも覚えておくといいよ」
「なんだ?」
「ウォーライクとロードが、こんなおだやかに静かに暮らしていこうだなんて、そんなの無理だってこと。絶対に戦いからは逃れられないのよ。……私が今アナタに教えてあげられることはそのくらいね」
普通の高校生である宮本伊織が、妖精と妖精を従える「鞘の王」たちが繰り広げる「ウォーライク」に巻き込まれるシリーズの第三弾。今回は、叔父・頼道から、預かってくれと頼まれ、美少女だけど自分勝手でワガママなウォーライク・ルテティアがやってきて、というお話。
あー、こりゃ伊織とは合わないわ。
ルテティアのワガママっぷりは、いっそ気持ちいいほどですが、基本まじめ君な伊織からしたら、ムカつくよなあ。はじめは普通にあしらっていたのに、だんだんと当たっていくあたりは、クリスを思う気持ちもあるんだろうけれど、歳相応の子供っぽさもあるんじゃないかと思ったり。
とまあ、ささやかにいがみ合っている間に、遠方から危機が迫ってくるわけですが、「書」と「語り部」というキーワードは、気になるなあ。
「書」が何を示すのか、「語り部」とはどういうことなのか。
それ以上に気になったのが、不倶戴天の話です。かなりの強者らしいパトリックとイグレインのペアが、恐れを感じるって、いったいクリスには何が隠されているんだろう?今のところ、決して強いとは言えないはずなんですが……
ともあれ、一度は死を覚悟した伊織が、いがみ合っていたルテティアと手を取り合うあたりに、何て言うか彼女の本質をみた気がしますね。ツンデレではないと言いながらの態度には、とても魅せられるものがあります。
まあ、そう簡単に態度は変わらないと思いますが、「書」の秘密については、何か知ってそうな雰囲気もあるし、薬子も情報を得ていけば、一気に動いていきそうな気がするので(彼女も秘密をいろいろ抱えてるよねー)、今後の展開がとても楽しみです。
彼女は戦争妖精 3 (ファミ通文庫)
嬉野 秋彦
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