「……俺は別に、意識してやってるわけじゃない」
「でしょうね。じゃあ、あらためて意識すると、どう?どうして雪風にここまで、忠誠を尽くせるの?」
思春期の少女が持つアムニスという精神体を武器として、謎の生命体ラルワを倒すことを学ぶ高校に通う少女たちの物語の第七弾。敵の狙いが佑鹿とわかり、囮となる決意をして……というシリーズ最終巻です。
相変わらず佑鹿は鈍いわけですが、さすがにあそこまで示唆されたら気づくか。
最終決戦を前にして、八班と五十鈴の囮隊がちょっといたキャンプをして、食事をしながら語るやりとりが、とても楽しいんだけど、同時に切ないんだよなあ。
佑鹿本人は意識していなくても、彼は雪風を特別視しているのは周囲はわかっていて、わかっているけど、伝えたい思いってある。
そんな少女の、少女たちの思いが、切なく胸に響きました。
このあたりがとても良かったが為に、最終決戦がちょっと盛り上がらなかったかなあ。というか、榛名が狂気に囚われすぎていたのがどうもね……。
復讐を目的として動く彼女は、自滅しようとしてるようにも見えてやりきれないものがありましたが、あの状態でも守りたいと思う家族愛や、榛名を止めるのは自分たちだけだとする青さは、正直ちょっと……と思わなくもない。
それでも最後の戦いを切り抜けて、ちょっとだけ素直になった雪風が、とても可愛かったので満足です。
戦嬢の交響曲 7 (ファミ通文庫 つ 2-2-7)
築地 俊彦
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