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[田口仙年堂] 魔王城二限目

「念のために聞いておくよ。子供の命を危険にさらしたら許さないからね」
「んなことしねーよ」
「よろしい。なら存分におやり」
マリーベルの許可が出ると、子供たちはわぁっと騒ぎ出す。
「群が嫌いなのはアタシも一緒さ。ヒッヒッヒ」

田舎に左遷された軍人のエイゴとバズが、魔人の子供が集う学校に先生となり、子供たちとの交流を経て、町の人と魔人たちとの架け橋になろうとするお話の第二弾。今回は、町に社会見学するお話です。

「魔人」が人にどう思われているか、というのは、1巻でも感じていたことだけど、子どもたちの実態を知っているだけに、正義感という名の悪意にさらされると、心痛むものがあります。
もちろんそんな人たちだけじゃないですが。

今回登場した伯爵は、登場こそいけすかなかったけど、筋を通すべきところは通してて、なんだか格好良かった。エイゴも、伯爵もお互い気に食わないと思いながら、貸し借りをするのをみて、ああ、このふたりが町と学校をつなぐ人になるかもしれないと思った次第。

人と出会えば必ず恐怖から始まるため、どうしたって辛いことがあるのは否めないけれど、でもわかってくれる人がいる、歩み寄ってくれる人がいる。それがわかったことが、子どもたちにとって嬉しいことじゃないかな。友達もできたしね。

疎外されるのに慣れてしまい、それでも寂しい思いをしていた魔人の子どもたちが、自分たちの作品を色眼鏡なしで評価されて喜ぶ姿は、ほんとステキでした。

それだけに「英雄」を英雄視する輩が、暗躍し始めたことが恐ろしいですが……。ある意味、こちら側から手が出しづらい状況であるために、苦しいことになっていきそうですが、エイゴたち大人たちならきっと、子どもたちを守ってくれるとそう信じてます。

魔王城二限目 (ファミ通文庫 た 1-5-2) - 田口 仙年堂

魔王城二限目 (ファミ通文庫 た 1-5-2)
田口 仙年堂

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