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“文学少女”はガーゴイルとバカの階段を昇る [野村美月][井上堅二][田口仙年堂][櫂末高彰]

「待ってよ!男子と女子で、ハンデもつけずに決闘って、どうかと思う。水鉄砲で打ち合いでもする気?」
すると遠子先輩は、いいことを考えたというように、ポン!と手を叩いた。
「じゃあ、召喚獣で勝負しましょう」

ファミ通文庫の「文学少女シリーズ」「バカとテストと召喚獣」「吉永さん家のガーゴイル」「学校の階段」が贈るコラボレーション集です。以下の五編が収録されています。

  • 文学少女が召喚獣で雄二や明久と対決?「文学少女と乙女に集う召喚獣
  • ムッツリーニ殺人事件(?)に文学少女が挑む「文学少女と殺された莫迦
  • 吉永双葉が階段部に体験入部してレースに挑む「天栗浜のガーゴイル
  • 勝者の願いを賭けて召喚獣で階段レース「バカと階段と召喚獣
  • 階段部員と文学部員が交換入部することに……「文学少女とやってきた走者

いやあ、楽しかった!みんなバカテスを愛してますよね!
明久のおバカさんっぷりをどの作者も見せてくれて、素晴らしい限りです。じゃあ、本家の井上さんは何をしてくれたかといったら、心葉の装いを……。こ、これは素晴ら……げふげふ。いや、僕にそんな趣味はないはずなので、きっと竹岡イラストのせいだと思います。そう信じたい。
っていうか、原作者の野村さん。絶叫しすぎ(笑)。

あとがきというかコメントというか、そのあたりではっちゃけてた野村さんですが、物語もとても良かったです。頭とトリを飾ってましたけど、どちらも楽しませていただきました。

文学少女と乙女に集う召喚獣」では、可愛い召喚獣を呼び出した遠子先輩が素晴らしく生き生きしてて良かったなあ。まさか保健体育でムッツリーニとタイマンはれるとは思ってもいなかったけど。遠子先輩に振り回されて、ピンチになった彼女を助けるために、ななせにアレしちゃう心葉くんは、えーと、うん、頑張れ。どうせだったら見たいって言ってくれればいいのにね、ななせ?鈍い男を好きになったななせと美波のツンデレコンビの愚痴り大会にニヤニヤでした。すっごい楽しかった。

ちなみに、文学少女とバカテス話で一番ゴロゴロと笑い転げたのは、「文学少女と殺された莫迦」に出てきた心葉と秀吉の薄氷を踏むような会話です。ツッコミを入れたくとも、誰もできないあの雰囲気。たまりません。

もう一方の「文学少女とやってきた走者」では、心葉と神庭が交換入部するんですが、どちらも自分には合わないと思いながら、嫌々やっていたのに、だんだんと楽しさを知っていくところが素晴らしかったです。特に神庭が三題噺を作っていくシーンは最高でした。神庭が紡いだやっつけの一文から、想像の羽を羽ばたかせて、面白い味付けを行っていく遠子先輩。素敵だ。ななせ派の僕ですら惚れました。

心葉は相変わらずヘタれてたんだけど、最後には熱いものを見せてくれて良かったです……って、文学少女側の人間ばかり見てることに気づいたけど、気にしない方向で。

コラボアンソロジー2 “文学少女”はガーゴイルとバカの階段を昇る (ファミ通文庫) - 野村 美月 ほか

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