Home > ライトノベル > [田口仙年堂] 吉永さん家のガーゴイル15

[田口仙年堂] 吉永さん家のガーゴイル15

相変わらずヘンなところで抜けているし、時には失敗もするが、町を守りたいという気持ちは誰にも負けない。
欲はなく、悪意もない。
純粋な使命感と、人々がくれた温もりだけを糧にして生きる、石の身体。
そう、正義のヒーローではない。ただの優しい石像。
そんな存在がいた。
確かに、いたのだ。

ガーゴイル、怪盗百色、ケルプ、オシリス、デュラハンという御色町最強メンバー VS レイジの戦いが始まるクライマックス後半戦。レイジとケツァルコアトルにより弱点を突かれたガーゴイルは、町と共に破壊されて……というお話。

ああ、もう、涙なしに読めなかった。
町の人に責められながらも言い訳せずに、黙々とガーゴイルの破片を集める双葉の姿とか見てると、やるせなくてたまらなかったんですけど、町の人が落ち着くにつれて、少しずつ少しずつ、信頼を取り戻していくところが、ほんとよかった。ガーゴイルが培ってきた信頼の大きさに、じんわり。

双葉だけでなく、和巳も、ママも、パパも、みんながガーゴイルを信じていて。レイジの策略で辛いだろうに、それを家族の絆で乗り越える。これこそが、吉永家の強さですよ。そして、この絆こそが、ガーゴイルを強くしていったんですよ。
ボロボロになりながらも、吉永家を、御色町を守るために、復活して気がガーゴイルの姿に、心が熱くなりました。

レイジ VS 百色も、宿敵としてのハードな戦いを見せてくれてましたが、それより何より、百色と莉々の親子の絆に、そして親子といえば、イヨのところもまたひとつの結末を見せてくれたところが良かったです。

そして最後に泣かせてくれたのは、言葉にすることが苦手なママの感情の放流でした。もらい泣きなんてもんじゃなくて、ボロボロきちゃいましたよ。最後の最後まで泣かせてくれて、でも本当の最後には、ちゃんと微笑ませてくれるガーゴイルの最終巻でした。

いやあ、面白かった。
田口さん、日向さん、素敵なシリーズをありがとうございました。

吉永さん家のガーゴイル 15 (ファミ通文庫 (た1-1-15)) - 田口 仙年堂

吉永さん家のガーゴイル 15 (ファミ通文庫 (た1-1-15))
田口 仙年堂

エンターブレイン(文庫)
Amazon | bk1


関連エントリー
[田口仙年堂] [吉永さん家のガーゴイルシリーズ感想一覧] [ファミ通文庫] [ライトノベル]

Home > ライトノベル > [田口仙年堂] 吉永さん家のガーゴイル15

Trackback:1

TrackBack URL for this entry
http://www.booklines.net/mt/mt-tb-t.cgi/2569
Listed below are links to weblogs that reference
[田口仙年堂] 吉永さん家のガーゴイル15 from booklines.net
田口仙年堂 吉永さん家のガーゴイル15 from たかいわ勇樹の徒然なる日記 2008-08-11 (月) 16:41
 さて、前巻でガーゴイルが破壊され、御色町破壊犯の汚名まで着せられて終わった田口仙年堂先生の小説「吉永さん家のガーゴイル」ですが、待ちに待った続きにし...

Comment:0

Comment Form
Remember personal info

Home > ライトノベル > [田口仙年堂] 吉永さん家のガーゴイル15

Search
お気に入り

虜囚の姫と疎まれる第二王子の旅路を描くファンタジー。

花守の竜の叙情詩 (富士見ファンタジア文庫) - 淡路 帆希

オーソドックスではあるんですが、各キャラの心の変化が丁寧に描かれていて、とてもいい。切ないお話ではあるんですが、最後の心に温かいものが残りました。大切にしたい思いが詰まってるお話です。 → 感想


まさかこんな素敵な青春物語が読めるなんて!

電波女と青春男 (電撃文庫)電波女と青春男〈2〉 (電撃文庫)

甘酸っぱく、時に遣りきれない思いに苛つくこともあるけど、高いところから飛んでしまうような青春模様が素敵でした。笑いも沢山あるし、ほんと面白かった。とてもオススメ。


聡明であるが故に孤独な少女プルーデンスと、蒼い衣をまとった名無しの吟遊詩人が、鳥の塔に至る迷宮の謎に挑むファンタジー

鳥は星形の庭におりる (講談社X文庫―ホワイトハート)

世界観といい雰囲気といいハマりまくりです。知識を持つが故に、両親や兄から疎まれて、家族といても孤独を感じていた少女なんですが、それをぐっと堪えて、誇り高さを忘れない姿勢が素敵でした。続きが出てくれると最高に嬉しいです。→感想


左遷された北嶺で隠居生活を堪能しようとした史官ヤエトの前に、皇女が太守としてやってくるお話。

翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)翼の帰る処 下 (3) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-2)

中間管理職的苦労に悩まされるヤエトの姿がとても楽しいですが、それだけじゃなく、北嶺と帝国の歴史的秘密が見えてくる展開に興味を惹かれること請け合い!超オススメです!→上巻感想 / 下巻感想


普通の社会人であるこかげが、異世界の騒動に巻き込まれるお話。

wonder wonderful 上wonder wonderful 下

やさしさで涙する物語でした。あ、もう最高!王宮話やら恋愛要素やらも非常に楽しく、読み進めるにつれてゴロゴロ転がりまわりたくなること必至です!今年一番のオススメ!→感想 上/ 感想 下


十八番目の皇女という立場から、何も手にすることができなかった月華が、心の内に「龍」を飼う涼狐の剣舞に惚れて、剣を手にする中華風ファンタジーのボーイ・ミーツ・ガール。

DRAGONBUSTER 1 (1) (電撃文庫 あ 8-13 龍盤七朝)

淡々と語られている物語だと思っていたのに、気づけば引き込まれています。溜め込んだエネルギーが、次なる巻で爆発してくれることでしょう。背筋がゾクゾクするほど、楽しみでなりません。→感想

なかのひと

Page Top