愉快痛快、修業きわめる暴れん坊の王女シリーズ第二弾をごろうじろ!!
またもや劇団を脱走したエリーザべト(いちおう王女)が助けたのは、セットとわけありの昔馴染みの女性、メルタ。いつもどおり少年と間違えられたエリーザベトは、雇われ用心棒をすることに。一方、好待遇の仕事で贋金を・まされた世話好き傭兵セットは、牢屋に幽閉中!? そして、天才密猟少年アルノルトはある人物を探していた。──こんな三人が奇妙に再会。しかし、その裏側には複数の暗躍者の思惑が行き交っており……。やきもちとシンブケンをごろうじろ。愉快痛快、暴れん坊の王女修業シリーズ、きわめます!!
運命の女を探す傭兵セットと、無表情大食女の王太子エリーザベトが繰り広げるコミカル騒動成長記の第二弾。今回は、セットを探してふらふらと劇団から抜け出したエリーザベトが、セットと深い関係のある娼婦メルタの用心棒を引き受けて、というお話。
ああ、楽しい。
まだ感情というものをあまり持ち寄せていないエリーザベトが、セットに会いたいとか言い出すあたりに、「おっ?」と思ったのに、だんだんと目的が変わっていってしまうあたりに笑ってしまいます。まだ花より団子なんだなあ。
それでも、メルタという妖艶な女性とセットの関係を見て、嫉妬らしきものを見せ始めてくれちゃうんですから、嬉しくなっちゃいました。「運命の女かも?」とか思って意識しちゃうぐらいなんだから、気づけよ、セット!と思いつつ、ニヤリです。
セットの方は、牢獄に入れられたり、知り合いを捕らえねばならなかったりと、わりと災難続きでしたが、エリーザベトと会った途端に世話焼き状態になるあたりが笑えます。なんだかんだいって、お人よしですよねぇ。アルノルトにも力を貸してるし。
まあ、そのお人よしが、目を曇らせることもあるわけですが。
メルタの思いに気づけなかったセットには、いろいろ思うところがあるんですが(占いにかまけて手を差し伸べないとはどうよ!とか)、でも、そのおかげで、メルタにしろ、セットにしろ、新たな出会いがあったのは、よかったと思います。騒動に巻き込まれたということはあるけれど、きっと幸せになってくれるよね、と思いたくなる。
今まで、正体を明かせなかったこともあって、エリーザベト方面は、あまり話が進んでなかったんですが、今回でエリーザベトの目標も見えてきましたね。こうやって、エリーザベトが成長していく姿と、セットとの関係を描いていってくれるんでしょうね。
笑顔を目撃できているのが、セットだけってところはいろいろ想像させてくれますが、さて、次はどうなるんでしょう。エリーザベトが引き起こさない限りは、波乱らしきものは起きないと思ってましたが、よりによって、あんな手紙を残しちゃったから、こりゃ、そっち方面から、波乱が襲ってくるのかな。楽しみですね。
王女修業、きわめます。 (ビーズログ文庫 た 1-4)
高丘 しずる
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