「お前の戦う場所はここじゃないだろ?ライブのステージがお前のがんばるべき……戦うべき場所だ。それまでは俺たちが守ってやる……だから信じてくれないか?」
「私の戦う場所……やっぱり、ブリッツはすごい。すごいです!感動です!目からうろこです!歌が……歌が私のバトルフィールドなんですね?」
オンラインゲームASの世界で、チームを組んだ「週末の旅団」の戦いを描く物語の第三弾。今回は、ジンノの更なる成長を促そうとするASのシステム管理者が、「週末の旅団」に対して、歌姫を護衛すべく状況を作り上げて……という最終巻です。
今まで「仲間」という雰囲気の素晴らしさを見せてくれてただけに、システム管理者の思惑は、いやあなものを感じましたね。ジンノの気持ちも分からないでもないけど、戦うことでしか意味を見出せない彼の姿に、胸が痛むものがあります。本当はそんなことしたくなかったろうに。
同じく手助けをする羽目になったウリューも、いちいち言い訳しながら動くあたり、「週末の旅団」の素晴らしさを感じてたんだろうなあ。
読んでる身としては、不安で不安でたまらない中、ASの中にいて、戦うのではなく、歌を歌うことで、存在を作り上げていった歌姫リリィを、ブリッツたちが護衛するという任務が始まるんですが、彼女のエピソードは、ちょっと面白かったですね。ウェスタンラリアットをくらって、人生が変わっちゃうんですから。とはいえ、そのおかげで、歌姫という立場になれたんですから、偶然が重なったとはいえ、ブリッツもやるもんだ。
ブリッツに感謝するリリィの姿に、嫉妬しちゃうハナとか、嫉妬してるハナをみて、嫉妬してるヘルハウンドとかの関係がすっごい楽しくて、できれば、この雰囲気のままで話が進んでほしかったと思いました。裏切りとかちょっとねぇ。
それでも、最後はじんわりと来ちゃいました。
エピローグ 1 の「声」は、聞いてるだけで、誰の言葉か分かって、切なく、微笑ましく、温かくなるものがあって、エピローグ 2 では、彼の成長というか、受け継がれたものを感じられて、良かったです。コーラというキーワードにこんなニヤリとさせられるとは思わなかったよ。
そういえば、結局最初から最後まで、リアルワールドの話はなかったですね。そっち方面もちょっと気になったけど、これはこれでありかも。
バトルフィールドは空騒ぎ!3 -蒼空の終末-
淺沼 広太
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