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[井上堅ニ] バカとテストと召喚獣 4

ふと、誰かの視線を感じてあたりを見回してみた。
すると目が合いそうになって慌てて顔を伏せる人がいた。
― 美波だ。
な、なんだろう。まさかずっと僕の方を見ていたんだろうか。それってなんだか、その……好きな人にする仕草、みたいじゃないか……。

テストの点数に応じて、召喚獣の強さと序列が決まる学園で、最下位クラスF組に集う、おバカな者たちが繰り広げる学園コメディシリーズの第五弾(間に短編集があったので五冊目なのです)。今回は、告白されたと勘違いした凶暴だけど可愛いツンデレさんの美波が、明久に接近して……というところから始まるラブコメ物語です。

ああ、もう、美波さん可愛すぎ!
不意打ちやら、二つのお願いやら、今まで抑えていた気持ちを解き放つかのような積極的な行動に、ニヤニヤがとまりません。明久にしても、戸惑いながらドキドキしちゃうものがあったりして、ああ、この雰囲気たまらん。こんな綺麗なもの?なんだ、そのキャッキャうふふは!
思わずF組連中と共に声を荒げそうになったのは秘密です。

今回、断トツなまでに可愛さをアピールしてくれたのは、ぺったんこな美波でしたが、他の女性陣も負けてませんでしたよねぇ。お芝居の振りして近づく姫路さんの悪戯っ子のような微笑みとか、英単語クイズでさりげなく強烈にアプローチする翔子さんの頬を染める姿とか、そしてそして、何よりも一番すごかったのは、秀吉の告白シーンです。涙が出るかと思った。
全員が全員可愛くて可愛くて、気持ちまで伝わってくるようなイラストも素敵でした。ほんと良かったよ。

で、勘違い云々とかから、美波と明久の関係がぎくしゃくして、さらにはそこへ付け込むように、他クラスから試召戦争を仕掛けられそうになって、それを回避するために、雄二がいろいろ謀略を重ねていくんですが、愛すべきバカたちの活躍がすっごい楽しかった。
個人的に吹き出して周囲の視線を集めてしまったのは「右脳と左脳」話です。あれはやばすぎる。

いやあ、面白かった。しかも最後の最後にまたひとつ大きな出来事があるんだから、たまりません。
明久がどうやって、D組の清水さんをたきつけたかが、明かされたところなんて……。いや、正確にいうなれば、たきつけるつもりはなくて、ただ思ったことをいっただけなんだろうけれど、それが、ここまで直球だとは!こんな言葉を聴いちゃったら、もう止まりませんよね、美波さん!?

ここから始まるアキちゃん争奪戦が、どう展開していくのか、ホント楽しみ!

バカとテストと召喚獣4- 井上 堅二

バカとテストと召喚獣4
井上 堅二

エンターブレイン(文庫)
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