チーム名が決まり、ユニフォームも出来上がって、あと公式戦出場に必要なのは人数だ。1チーム12人が必要ならば、何としても、あと4人集めなければならない。そんな折に、ラクロスが盛んだと言われているオーストラリアから留学生が来たという知らせを受けて、暴風ガールな五十嵐が、熱烈な勧誘に向かったところ、顔色の悪い留学生カレンは、呪いがかかるからダメだと言い出して……
嵐を呼ぶ女・五十嵐千果の熱意に巻き込まれた少女たちが、ラクロスで全国を目指すお話の第二弾。今回は、部員集めと初めての公式戦の模様が描かれています。
いやあ、面白かった。初っ端のユニフォームが届いたという、ただそれだけのエピソードで、こんなに笑わされるとは思いませんでしたが、そこここで笑えるのは、12人も選手がいるというのに、全員のキャラがしっかりと立ってるからでしょうね。
前作同様、優等生の仮面をかぶった麻生広海の裏の顔や、「白雪様」こと宮前雪乃の気の強さに、幾度となく吹き出しましたが、今回新たに同好会(おっと部に格上げになったんだった)に入ってきた四人もすごかった。
オーストラリアからの留学生で、ラクロス経験者にしてオカルトオタクなカレンを部に入れるための過程は、ほんと面白くて。あの暴風女・五十嵐の弱点や、部にするためなら嘘さえも正義とする麻生の策略に、にんまりしっぱなし。
そして何といっても一番よかったのは、「王子」の参入でしょう。「マリみて」でいう令さまのような存在の人の人気のはっちゃけっぷりが楽しかった。まるで、物怖じしない五十嵐はともかくとして、あの麻生ですら、直視されたら思わず顔を赤らめてしまうって、どんな王子だ!王子ネタで一番面白かったのは、合宿所のお婆さんまで、顔を赤らめるところです。しかも、王子にだけプリン。笑いまくり。
ともあれ、騒がれていても、本人はいたって真面目な人で、運動神経抜群という彼……じゃなかった彼女と、彼女の追っかけである双子の姉妹・高梨光葉と明葉が入ってくれたことで、チームとしての人数が集まって、さあ、試合を目指そうと練習するんですが、これがまたワクワクさせてくれるんだ。
朝から晩まで、怒号を飛ばし、泥にまみれ、それでも、時間が足りないといわんばかりの様子に、彼女たちの本気が見える。
そして、ついに始まる公式戦。試合前の緊張感には、こちらまで緊張しちゃうものがあったけど、始まってからのスピード感とチームとしての一体感が、ホントすばらしい。古豪の嘲笑に負けず、むしろそれをバネにして戦う姿が、見事でした。 よくぞ、ここまで負けず嫌いが集まったものだと感心しましたよ。
初得点、初めての勝利に喜ぶ姿には、嬉しくなっちゃいますが、それ以上に、もうひとつの初めての経験に泣かされたなあ。
怖さと、不甲斐なさと、悔しさと。
思い返しただけでも、じわりと来るものがあります。
それでも、きっと彼女たちなら、今度こそやってくれる、そういう思いでいっぱいになりましたね。
いやあ、面白かった。本当に面白かったです。大絶賛オススメ!
今後どんな展開を見せてくれるのか、楽しみで楽しみで仕方ありません。
続編、でますよね?
暴風ガールズファイト 2 (ファミ通文庫 (さ3-5-2))
佐々原 史緒
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