佑鹿がいろいろ策を練ってみても、雪風が独走してしまうため、八班は、相変わらず黒星を重ねていた。そんなとき、雪風の妹が、自分たちの班に移りたいと言い出してきた。さすがに寄宿舎を移るというのは難しいものが……と思っていたら通ってしまった。なぜなら、佑鹿が雪風の班から、永嘉舎の特別班にスカウトされたからだ。行くべきか迷う佑鹿に、雪風は行けばいいと冷たく言い放って……
思春期の少女が持つアムニスという精神体を武器として、謎の生命体ラルワを倒すことを学ぶ高校に通う少女たちの物語の第三弾。今回は、八班分裂の危機を描いたお話です。
ラルワとの戦いでは、何かと役立つことを示したので、雪風にしても、佑鹿のことを頼りにしてくれるのかと思いきや、全然変わってないってのは、残念だなあ。武力としては役立たないこともあって、佑鹿からしたら強くいえないところがあるだけに、雪風がデレてくれたらと思うんだけど、ストイックだ。
とはいえ、以前に比べたら、大分変わってきてて、それに気づくは周囲の人たちのみっていう雰囲気ににんまり。野分と五十鈴が、佑鹿をからかうところって、今までにない学園ものっぽい感じがあって、好きだなあ。
雪風の妹・榛名がこっちにきたいと言い出したけど、野分のこともあるし、さすがに難しいんじゃないかと思ったら、佑鹿を動かすという手でくるとは思いませんでした。たしかに雪風以外の人が佑鹿を手に入れれば、その班は戦力が底上げされるんだよなあ。策士の重要性をくすぐってくれる特別班の班長天城の手腕が素敵過ぎる。
僕だったら文句なしで特別班の方に行っちゃうけど、やっぱり気になるは気になりますよね。雪風が意地を張り、佑鹿を手放すことになってしまうんですが、おそらく落胆は大きかったと思います。佑鹿を抜いた戦闘で、彼の存在の大きさを知ったであろう後は、特に。
ラルワの被害が広がっているということで、訓練中の学生までもが、戦場へ立つかもしれないという現実が目の前に迫っているので、八班はどうなるんだと不安でいっぱいでした。
まあ、そのあたりはお約束展開なのでいいですが、お兄さんの思惑がいまいちわからなくて、ううむ。榛名は、兄に対しては警戒心を持っていないので、やばそうな雰囲気がひしひしだなあ。
ともあれ、野分さんがきてくれたこともあって、人数的にも問題なさそうだし、うまくいけば、八班はかなり強くなりそうな予感があるので、これからが楽しみだなあ。
戦嬢の交響曲(せんじょうのシンフォニア) 3巻 (ファミ通文庫 つ 2-2-3)
築地 俊彦
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