彰のいる「向こう側」へ行きたいと願ったのに、行けたと思ったのに、今わたしがいるのはどちら側なんだろう。足手まといになるのはごめんだった。でもわからないことが多すぎる。それが辛いと嬢は思った。
そんな日々を過ごしていたとき、球はかつての組織の生き残りである赤羽に会うと言う。
味方なのか敵なのか、それは会ってみないとわからない。だが、手がかりがほとんどない今の状態では前に進めないいと決断した故であったが……
動きたいのに動けない。何かしたいのに何もできない。そんな嬢の心の動きが苦しくて、物語全体が圧迫感とでも言うべき雰囲気に包まれていて、息苦しく感じるほど。
前作で少しだけ前を向いたはずなのにと思ったけれど、人間そう簡単に割り切れるものじゃないですね。日常から非日常へ足を踏み入れてしまったら、日常がどんなに素晴らしいものだったのかわかるのかもしれない。
今回の見所はなんと言っても仲間に対する不信感でしょう。
不安が不安を呼び、ほんの僅かなヒビが少しずつ広がる展開は見事でした。
後半に入ってちょっと雰囲気が変わってしまったけれど、これはいいですね。
締めである次巻でどういった展開を見せてくれるのか楽しみです。
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森橋ビンゴ / pulpシリーズ
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