榎本成太が女難に遭っているのは、悪霊に憑かれているからだと、天使は言う。はじめは信じられなかったけれど、このままでは成太の魂が一年ともたないと聞いて彼女は不安になった。
どうすればいいの?
「それは成太君に『恋をさせる』ことです」
かくして少女たちは恋のために動き始めた……。
ZIGZAG NOVELS 編集部の方から献本していただきました。
天使が現れ、成太と恋に落ちるよう誘導されるきっかけから始まる五編からなる短編集。ちょっと違うきっかけもあるけれど、概ねそんな感じで始まります。帯に書かれているとおり、不器用な女の子たちばかりです、ああ、もう!と言いたくなります。
好みの話は「グロウアップ小粒苺」と「アイドルはハリネズミ」ですね。
「グロウアップ小粒苺」は妹的な立場の消極的な女の子が主役ですが、好きな人には自分に適わない相手がいて、あきらめの境地にいたのに、話しかけられると舞い上がり、頑張ろうかと思ってしまう微妙な心の動きがとても良かった。ライバルが従姉妹で、しかも従姉妹のことも嫌いじゃないので、板ばさみに合うのは辛いですよね。
まだ幼い恋という感じがとても微笑ましく、恋愛話よりもむしろ天使とのやり取りに、よかったと胸を撫で下ろしました。
「アイドルはハリネズミ」の百合園最高です。普段はお嬢様だけれど誰にもいえない秘密があり、それを刺激した成太へ卑怯な手を使っていく姿に思わず笑いました。下僕と称してツンツンだったのに、いつの間にやら惹かれていってツンデレになっていく展開にニヤリとさせられます。ベタではなく、むしろ王道と呼びたい。
見えないところで努力するお嬢様って素敵。
メガネっ子の図書副委員長が出てくる「頑なクリエイション」は、踏み出そうとして踏み出せないところは「グロウアップ小粒苺」の華鈴に似て、とても共感できるんですが、恋愛話というよりは、自分を見つめなおすという感じだったので、ちょっと残念。心理描写がかなり良かっただけに、もう少し心を開いてほしかったかな。
複数の作家が書いているせいか、好みの作品とちょっと微妙な作品とありましたが、個人的には一人の男をめぐる話よりも、五人の少女が別々の男性に惹かれていく恋愛モノになってくれたほうが良かったかなと思ったり。いや、どうも成太君の魅力がわからなくて……。
ただ、続きが駆け引き系になると、また違った印象になるかも。
うぶこい~初恋成就戦争なんだからねッ!!~
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Comment:2
- わかつきひかる 2006-09-21 (木) 12:22
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本人です。感想ありがとうございました。
楽しんで頂けたみたいでよかったです。
- deltazulu 2006-09-21 (木) 19:58
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こちらこそ、楽しい物語をありがとうございました。








